井の頭歯科

「敵」を読みました

2025年3月21日 (金) 08:55
筒井康隆著     新潮社文庫
吉田大八監督映画「敵」を観たのですが、なかなか面白い老人文学と思い、さらに師匠にもオススメして頂いたので。
何と言いますか、映画を先に観ているので、映画のキャストで脳内再生してしまいます。
ですが、凄く独白日記文学作品になっています。好きな分野です。
これ、初版が1998年で、筒井先生は昭和9年1934年生まれだから64歳の時に、渡辺儀助75歳を描いているわけで、10歳以上感覚の先取りをしている事になります。うん私も現在54歳今年のうちに55歳になるわけだけれど、気分はもう65くらいの感覚です。
ところが、私の想う老人の、最も良いイメージってまぁ荷風先生なんですよね・・・独居老人最高、文化的享受があって初めて成り立つ生活に憧れている訳ですけれど、それも「断腸亭日常」があまりに面白いからなんですけれど、にしても、ちょっとなぁ、という部分もあるんですよね・・・
で、そういう部分を包み隠さず、何しろ日記文学のようなモノなので、老人の独白ですから、どうしても心情の吐露になりますし、そこに他者の目が入らないので、何処までが現実で、何処からが妄想なのか?非常に曖昧模糊としていきますし、そうしようとしている。
この辺で当て字の効果がじわりと効いてきていて、筒井文学を読んでいる、という感覚になります。
ただつい、長塚京三さんでイメージしてしまうから映画的なので、自分で想像すると、まぁ老人て、疲れていて、運動機能が失われ、感覚器官の衰えがあり、認識機能の失調をきたし、感情失禁を起こしやすくなるのわけですから、誰もそんな状況になりたくない、とは思うけれど自然の摂理だし、受け入れていく姿勢が必要でもあります。そんな事は誰に言われなくても理解しているのですが、いざ自分が、となると、またいろいろな感覚や感情が萌芽すると思います。
それでも、昔の感覚であれば、論語でも、七十にして心の欲する所に従えど矩を超えず、と言われてて、まぁそうなるんだろうなと思っていましたけれど、その域に達するのは不断な努力の結果であって、一般人でさえ難しいのにホモサピエンスの中でも能力の低いダメサピエンスの私では到底無理な話しだったわけです。
しかし筒井先生の創造した渡辺儀助の面白い所は、不定形だけれど、やたらと自分に厳しいところと、凄くヌルいところが混在していて、そこに味があると思います。
そしてジャズ大名の原作者でもあり、オール・ザット・ジャズ観ないとなぁ~と思いました。
老人になるすべての人にオススメします。
でも共通点もあった。

「テオ もう一人のゴッホ」を読みました

2025年2月18日 (火) 09:46
マリー=アンジェリック・オザンヌ、フレデリック・ド・ジョード著
伊勢英子、伊勢京子訳     平凡社
2021年の都美のヘレーネとフィンセントを観に行った時に、初めて、ゴッホの絵が面白いと感じました。実物を観たのは初めてでは無かったのですが「山田五郎オトナの教養講座」とか「コテンラジオ ゴッホ編」などを聞いていたからかもしれません。またその時以来ゴッホについても気になっていて、昨年は「ゴッホの手紙」も読んでのですが、どうやら私がゴッホの事で気になっているのはテオの事なのだと理解出来ました。
恐らくは何かしらの障害があったかも知れないゴッホを支え、ほぼ唯一の理解者でもあり、仕送りという生殺与奪の権利もあり、画商として働いてゴッホのすべて(生活や画家活動)を支えたテオの事が気になったわけです。もちろんゴッホの事も、テオという存在の兄としては興味があります。
そこで「ゴッホの手紙」を読んではみたものの、あくまでゴッホの手紙な訳です。ゴッホが書いたテオ、もしくはベルナールへのやり取りは残っていて、1次資料として、ゴッホの製作、その過程、モチーフや動機、オランダからパリ(と言っても、この一緒に住んだ時期は手紙でのやりとりの必要が無いので)、アルルでゴーギャンを待ち、2か月後のクリスマスの事件を経て、サン=レミ、そしてオーヴェル=シュル=オワーズ、その生活や考えの軌跡を追う事が出来る素晴らしい資料ですし、読み物。
しかし、これも、テオが兄ゴッホの手紙を散逸せずに取っておいたから、であって、ゴッホに宛てたテオの手紙は、ほとんど残っていないようです・・・この辺、手紙というプライバシーの問題や、残された家族の思惑と言いますか、表に出したくないという意向は重要視されて良いのですが、とにかく、私にとって肝心のテオの手紙は全然読めなかったので、余計に残念な気持ちになりました。
なんかこれ、ベートーベンの会話帳(難聴に悩まされていたベートーベンは会話帳なる記録があり、対話者は声では聞こえにくい為に会話帳に文章で聞きたい事を書き、ベートーベンはそれに対して口頭で答えた為に、誰が何の質問をしているか?は比較的辿れるのではあるが、何と答えたか?が不明な事が多い)のような事になっている訳です。だから、テオの肉声が、妹や母、その他の人に宛てた手紙が残っているのに対して、肝心のゴッホに宛てた手紙が凄く少ないしあっても未公開のようです。
天才というのは理解されにくいですし、死後にこそ、評価が時代が追い付くので、仕方ない部分もあります。そして特に、ゴッホは絵だけでなく、この手紙と一緒に広まったわけで、その点も理解はしていますけれど、こういう事が理解出来れば出来るほど、私の関心は基本的にテオに向けられえいる事を自覚します。
そのテオいついて考察された書籍が本書です。
かなり綿密な調査と出典にも細かな詳細が載せてあり(私が英語が読めたら)フィンセント・ファン・ゴッホ美術館には、未公開の手紙がいろいろあるみたいですが、残念ながらオランダは遠いですし、流石に見れないですね。
しかし、この本でかなりテオという人が理解出来ましたし、このような書籍が出て翻訳されているという事は、世の中にはやはりテオが気になる人はいるのが分かって良かったです。
フィンセント・ゴッホという、その時代には全く評価されなかった、表現としては異論はあるのですが、天才、あるいは狂気の人、という人物よりも、支えて理解者であるテオの心理について興味がありました。
かなりメランコリックな状況や心理が続いて、生活のほぼ半分を兄に仕送りしていて、そしてゴッホの死後のわずか半年後に、同じく亡くなってしまったテオ。
心の中まではワカラナイのですが、今はテオという稀有で有能な人物についてある程度知れた事で納得はしました。その二面性にも納得。
コテンラジオでも2人1組で紹介されていましたけれど、そしてゴッホの絵の特異性は理解しつつも、生活に支障というか問題のある身内を、無条件どころか自分の半分を分け与えたテオの稀有さについては、もう少し知られても良いと思います。私はゴッホよりもテオが気になってしまいます。
テオという稀有な人物に興味のある方にオススメ致します。

「極夜の灰」を読みました

2024年12月14日 (土) 09:25

 

サイモン・モックラー著   冨田ひろみ訳   東京創元社文庫
小島秀夫さんがラジオでオススメしていたのですが、そのオススメの仕方が大変に興味をそそり、手に取りました。
私の感想よりも小島秀夫監督のオススメを聞けばそれで良いのですが、私の備忘録なので・・・
1967年12月。アメリカCIAの陸軍病院で精神科医のジャックは頭と手を包帯で包まれた男と話をする事になります。ジャックはCIAの職員ではありませんが、CIAに勤める旧友から、時々このような仕事を任されています。しかし今回はなかなか変わった事件で・・・というのが冒頭です。
ミステリであり、どちらかと言えばハードボイルドなジャンルに分類されてもイイと思います。
アメリカ軍が秘密裏に、グリーンランドにとある施設を建設。その施設そのものは放棄する事になったのですが、その際3名の隊員が残されてしまい、救出に向かうと、完全に形を残さない程の焼死体というよりも歯と骨の塊の遺体、そして原型を留めている焼死体、そして手と顔面に重度の熱傷を負った男1名だけが救出されます。しかしこの男は記憶喪失になっていたために、精神科医ジャックが呼ばれたわけです。
この段階でかなりの謎が散りばめられています。一体何のための施設だったのか?何故3名が取り残されたのか?そして火災の原因は?何故焼死体の程度がこれほど違うのか?男が記憶喪失になったのは何故か?
この謎を解いていくわけですが、非常にリーダビリティが高く、ハードボイルド風味に仕上がっていて、謎解きのカタルシスも素晴らしく、帯のうたい文句のとおり、「真相の『その先』に、また驚く!」とありますが、本当にその通りでした。
映画化されそう!そして、凄くメタルギアソリッド的な話し。小島監督がオススメするのも納得です。
ネタバレにもならないのですけれど・・・私、この小説の登場人物の中でも特に家から連れ出された人が、かわいそう過ぎる・・・

「A子さんの恋人」を読みました

2024年9月10日 (火) 09:14
近藤聡乃著     KADOKAWAコミック
ラジオでオススメされていたので手に取りました。私は昔阿佐ヶ谷在住だったので、より親近感を持ちましたし、中央線の中で住みたい街では個人的№1です。
新しい少女漫画だと思いました。
少女漫画に詳しくないのですが『普通の少女が、自分でも自覚していない魅力を、複数のタイプの違う異性に見いだされる。ときめきが大切』な話しと認識しています。最近はBLという分野もありますし、異性とは限らない世界に突入している感もあります。
これが少年漫画だと、めちゃ単純に『努力、友情、勝利』なわけです。最も、少女漫画の対象年齢、少年漫画愛好家の年齢など、どんどんカテゴライズする意味は失われてきていますけれど。
で、その新しいタイプなんだと思いました。29歳の女性を少女と呼ぶのか?という問題もあるかと思いますが、それを言ったらどんなに年齢を重ねたおじいさんでも少年の心があるように、女性にも少女玉のような少女性の凝縮された何かがあると思います。少女玉っていう表現始めたの誰でしたっけ?森茉莉でしたっけ?佐野洋子でしたっけ?玉も魂だったかもですけれど。まぁ男性は年齢を重ねたからと言って成熟するか?の確率はとても低くて、それだけ馬鹿でいられる社会なんですけれど、女性は多分そうはいかない社会なので、今も変わりつつあるけれど、まだ全然でしょうし、出来れば男性も成長しないとイタイ目に会うように成熟して欲しいとは思います。
A子さんには日本には縁の切れなかった懐に入るのが上手いA太郎がいて、アメリカには懐が深いA君がいる状態で、これは自主的に選ぶのであれば答えは決まっているのでしょうけれど、そこをディティールで補強してどちらに転ぶかワカラナイ状況にするところが上手いです。絵は高野文子先生の「るきさん」を考えていただければ間違いないです。
周囲の人間も、硬めのK子さん、やわめのU子さん、典型的なよくいるI子さん、とキャラクターがいろいろ分かれていて面白いです。
しかもセリフもかなり洗練されています。地域的に、阿佐ヶ谷、千駄木、谷中、上野辺りに興味や住まいがあった方に、オススメします。

岩明均著「ヒストリエ」・・・

2024年7月2日 (火) 09:24

今回は漫画 岩明均先生著 「ヒストリエ」のネタバレがあります。とは言え、古代マケドニアの歴史なので、ネタバレと言えるのか?考えさせられますが、とりあえず12巻まで出ている漫画のネタバレがあります。その点注意してお読みください。

 

https://www.youtube.com/shorts/GijU_ksviT0

 

 

連載が始まったのは2003年3月からとの事(wiki調べ)で、それって20年以上前の事なんですが、単行本では2024年6月に12巻が出ました。

 

著者である岩明先生がデビュー前から温めていた企画と聞いていますし、誰でも知ってはいるけれど、詳しく知っている人は少ない、あのアレキサンダー大王に関連する話しです。

 

あまりに面白くて、だからこそ、日本語で読めるアレキサンダー大王関連の書籍は結構読みましたし、ネットでも調べてみると、いろいろな事が分かります。中でも岩波のアッリアノス「アレクサンドロス東征記」は読みごたえも十分ですし、時系列もはっきりしますし、面白かったです。

 

でも調べれば調べるほど、アレキサンダー大王(というのは通称で、正確にはアレクサンドロスⅢ世)の父である、フィリッポスⅡ世の事が気になります。

 

 

確かに、アレクサンドロスⅢ世の勢力拡大、最大版図、そのエピソード、魅力的ですし、誰もが憧れる(後の世の英雄と呼ばれた、カルタゴのハンニバル・バルカ、ローマのユリウス・カエサル、フランスのナポレオン・ボナパルト、その他大勢)ヒーロー像としては並び称される人は皆無の人に見えます。まさに天才、神がかった能力に見えます。

 

 

でも、それはフィリッポスⅡ世が居たからこそ、なのだと気づくと、フィリッポスⅡ世の事が知りたくなります。全くの一地方の小国の王になるところから、アイディアや軍事、外交、内政、に革新を起こし、勢力を拡大、たった40年ほどで、ギリシア世界の統治者(コリントス同盟)になり、ペルシアと闘おうとした男。こちらの方が評価されてもイイと思うのです。

 

 

それなのに、フィリッポスⅡ世の資料や記述が少ないのです・・・アレクサンドロスⅢ世の記述と比べると、圧倒的に少ない。

 

 

アレクサンドロスⅢ世が天才で直観で人間味あふれる人物だとすれば、フィリッポスⅡ世はもっと合理的で論理的で目的的な秀才、という風に見えます。

 

 

そしてこの漫画は、そのフィリッポスⅡ世に仕え、岩明先生の言葉を使うのであれば、歴史を記録する者から、歴史に記録される側になった人物、カルディアのエウメネスを主人公にしています。

 

 

紀元前330年くらいの時代、残された資料にも食い違いがありますし、散逸した資料も多く、なんなら重要な作品であっても、すべてが現存している訳では無く、現存する多くの記録は、その後のローマの時代、つまり1世紀くらいの頃の資料が多く、つまり300年くらい後の人の手で(その当時には残っていた資料を基に)書かれているわけです。これは2024年の私が300年前の1700年代の江戸時代初期の事について書いたものが、西暦4000年くらいの人に読まれる、という事になります。

 

 

岩明先生のスケールの大きさ、その着眼点の鋭さ、画力の素晴らしさに心打たれます。

 

 

完結はしない、とも思いますし、でも、岩明先生のやりたいやり方で発表されるのをただただ、読者である私は待ちたいです。

 

 

ちなみに、紀元前343年にカルディアをフィリッポスⅡ世が攻め、同時にあの偉大な哲学者アリストテレスがスパイ容疑でアジアからヨーロッパに逃げ帰ったのと同時期に漫画はスタートし、エウメネスの幼少期に戻ってから、12巻で紀元前336年の大きな出来事を描いています・・・20年かけておよそ(回想に3巻分くらいありますけれど、それもパフラゴニアのノラの村、という事で、カッパドキアと近いと言えなくもないから、ディアドコイの最中に囲まれる、あのノラとの関連が無いとは断定出来ないから、寄り道ではなく伏線の可能性も・・・)7年が経過したわけです。

 

 

当然、記録する側から記録される側になる、には、記録している時の活躍、重要です。そして、記述は散逸してしまっていて不明だからこそ、東征記の中で、エウメネスとヘファイスティオンの諍いについても明かされて欲しいし、その後の活躍、ディアドコイ戦争の戦いを描くため、ペウケスタスも出している訳ですし、当然、アレクサンドロスⅢ世に心酔する、妄信するペウケスタスを描かないと面白味は半減してしまいます。

 

 

だから、ペウケスタス以外にも、クラテロスも、カッサンドラも、アッタロスも、アンティゴノスも、それこそ登場人物は山のようにいますし、どの人も重要と言えば重要です。この群像劇での東征記の様々な出来事があるから、ディアドコイの葛藤が描けるわけで、端折れないですよね・・・

 

 

アレクサンドロスⅢ世はエピソードの宝庫ですし、これまでに描かれたのは、ブケファラスの事、カイロネイアの戦い、ミエザでのアリストテレスによる学校教育、オッドアイ、くらいです。ここにこの漫画での、重要な解釈の一つであるヘファイスティオンの人格同居が描かれています。

 

 

12巻現在でおよそ20歳、紀元前336年、ここから32歳で没するまで12年あり、大雑把にエピソードを列記すると

 

ギリシャ世界の反乱と再統一、ディオゲネスとの邂逅(アレクサンドロスⅢ世で無かったらディオゲネスになりたかった)、東征開始、メムノンとの闘い(メムノンの焦土作戦が採用されていたら・・・)、ゴルディアスの結び目(ジャンプの主人公みたい)、グラニコスの戦い(クレイトスの活躍)、イッソスの戦い(ダレイオスⅢ世と妻子供とヘファイスティオン)、テュロス包囲戦(1キロ離れた孤島攻略の為に、陸地を伸ばして半島にする)、エジプト無血開城と神託(ファラオになった男)、ガウガメラの戦い(ペルシア滅亡とバビロン入城)、フィロータスとパルメニオン親子のアレ(史実として、どうだったのでしょう・・・)、バクトリア攻略(中央アジアへ、ロクサネとの結婚)、各地でアレクサンドリア都市建設、クレイトス事件(王の命を救った英雄を・・・)、インド遠征(ポロス王との闘い)、演説の失敗と東征断念(コイノスの演説は聴きたい)、インドの哲学者との邂逅、多分この辺でエウメネスとヘファイスティオンの諍いとアレクサンドロスⅢ世の仲裁、ヘファイスティオン急死、バビロン帰還、アレクサンドロスⅢ世病没(?)、で紀元前323年です。

 

 

バルシネ(メムノンの奥さん、というかメムノンのお兄さんメントルの元妻で、後のヘラクレスの母で、ヘラクレスの父はアレクサンドロスⅢ世)だって1巻から出てきていますし、メムノンも登場している訳で、焦土作戦の却下は描いて欲しいです。そしてアリストテレスと文通しているわけで、地球儀をこれだけ出している訳で、東征断念の際の演説は聴きたい。

 

 

この東征の中の後半で、記録していた人物が、記録される側になる出来事があり、さらに、アレクサンドロスⅢ世の死後、後継者争いであるディアドコイが始まります。

 

 

ペルディッカス派と見られたために、アンティパトロスから討伐の意味でクラテロス(この漫画では 王の左手 の2番目の候補者!)との闘い、ペルディッカスが裏切られて死亡、アンティゴノスとの対決、カッパドキアのノラで攻囲される、アンティパトロスの死亡と後継者ポリュペリコンとアンティパトロスの息子カッサンドラの諍い、ポリュペリコンとエウメネスの共闘、アンティゴノスとの闘い、死亡が紀元前316年ですから、アレクサンドロスⅢ世の死後さらに7年あるわけです。

 

 

オリュンピアスの、パウサニアスとの話しを考えると、当然、エウメネスとオリュンピアスの関係も、かなり重要になります。そして12巻で描かれた、エウリュディケの「将棋」の500手先を考えると、かなり重要な関係性があると思います。オリュンピアス、そしてフィリッポスⅡ世という夫婦の関係性と託された事を考えると、非常に難しい立場に立たされるエウメネスが今から気になります。

 

 

 

この漫画の中でアンティゴノスという人物はまだ出てきていませんが、アンティゴノス、という言葉は出てきています。もしこれが伏線なら・・・

 

 

今までのペースだと、仮にエウメネス死亡までの残り19年あるわけで、概算で54年くらいかかります・・・でも、それでも、岩明先生の好きなスピードで、好きなタイミングで書いていただきたい。読めるなら幸せです。ちょっと今ペウケスタスの気持ちが分かる気がする。

 

 

 

 

もし完結しなくたって、こんなに素晴らしい漫画はそうは無いですし、感謝こそすれ、ただアレクサンドロスⅢ世を想うペウケスタスの気持ちで、ただ推移を見守るだけです。岩明先生の健康を願うばかりです。

 

 

そして、連載開始当時、Wikipediaには、エウメネスもほぼ記載がなく、フィリッポスⅡ世についても詳しい記載は無かったのですが、古代マケドニアの事が非常に細かく記載され、充実した事をもってしても、この漫画がいかに偉大な漫画なのかが、当時からいろいろ調べてた身としては、証明できると思います。ただ、Wikipediaもネットも、更新された場合の、過去の状況が全く分からなくなってしまう事が残念です。この感覚は20年ほど前から調べている人にしか分からないと思います。

 

 

手塚治虫先生の「グリンゴ」だって未完でしたし、みなもと太郎先生の「風雲児たち」だって未完でした。

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