井の頭歯科

で、でかく!

2011年5月31日 (火) 09:28

なってます!ポサミとグレちゃんが!!2週間ぶりくらいに実家に寄ってみたのですが、とにかく大きい!しかもこちらの予想以上の動きのスピード!カメラに収めるのもかなり大変です・・・もう手のひらには乗りません・・・手乗り猫の期間というのは短くも儚いのですねぇ。

なのでこんな写真が何枚も・・・しかし、何故わざわざ私の膝の上でじゃれるのでしょう?つめが非常に痛いです・・・

しかも何故か私の身体を登ってくるのです。そのよじ登り方も結構遠慮が無いので(笑)すが、その理由はどうやら私の髪の毛を毛づくろいしてくれようとしているのです!その証拠写真がコレです。

ただ、写真の撮り手が私なので写真的にはダメですが、ご勘弁を。髪の毛を一生懸命舐めて整えてくれます。なんとか写真をもっと綺麗に撮ろうとしたのですが、急にカメラが気になる様子です、毛づくろいはあっという間に終わってしまいましたが、なかなかカワイイ奴です。

どうやらカメラのストラップが気になっているようで、ちょっと遊ばせようと思ったら、

私の髪の毛をつくろっていた時とは目の色が違います!楽しそう!!

そんなグレちゃんとポサミちゃん、を綺麗に撮るには、コレしかないです。

今回もやってしまいました。これが1番おとなしくなります。

今回のベスト写真はコレです。

偶然ですが、綺麗に撮れました!グレちゃんばかりになってしまいましたが、今度はポサミをもっと撮りたいと思ってます。

「哲学ディベート 〈倫理〉を〈論理〉する」を読みました

2011年5月26日 (木) 10:27

高橋 昌一郎著          NHKブックス

少し前に読んだ「理性の限界」の著者のディベートもの、非常に面白く、しかもかなり以前からこの形式の本があると知って興味が出て図書館で借りました。私が読んだ「理性の限界」という本は、明らかに読み手が知らない物、知らない事を知る楽しみを得られるように作られた戯曲のような形式の本でしたが、たしかにディベートともとれる形式でもありました。今回読んだこの「哲学ディベート」はもっとディベート寄りで、且つ勝敗のあるものではない、考え方感じ方の話しであり、ひとつのテーマに対して様々な角度や立場や意識から検証することで、物事を考える時の論理性を高める思考回路を強化することを目的としている本です。まるで、あのサンデルの講義をもっと人数を絞ってやるようなものです。だから非常に面白いです。

議題には様々なものがあり、文化(食文化、命の授業について)、人命(代理出産、生殖産業について)、人権(死刑制度と終身刑)、自由(メーガン法、売買春)、尊厳(安楽死と自殺)をおおきなテーマとして取り上げるのですが、どの問題も一応に何が正しく、何が間違っているのかを簡単に判定できないが、しかし一定の線引きが社会生活には必要なものであってそのラインの引き方にいろいろ考える余地があるのではないか?ということです。

一応、教授が司会のようなもの(と言うよりは交通整理をする役目だと考えればイイです)をしますが、そこに文学部Aさん、法学部Bさん、経済学部Cさん、理学部Dさん、医学部Eさん、というバックボーンの違う学生5人が特定の議題テーマに対して現状を、あるいはあるケースを基に説明、その後賛成派と反対派に別れ、それぞれが論理的に理由を述べる、というディベートを繰り返します。

恐らく重要なのは結論が出る、と言うことではなく、結論が簡単に出せない問題を論理的に考えその死角を出来るだけ無くすことを学ぶことにあるのではないか?と感じました。

取り上げたテーマの中でも特に面白かったのは、犬食を扱った問題は今の捕鯨問題と同じで興味ありますし、代理出産の話題はどうしても最後に行き着くのは親になる人間の利己主義の問題に近づくという指摘も面白かったですが、中でもやはり〈自由〉を扱った問題が1番根深く個人の判断の裁量の広さが大きいので特に興味深かったです。自己決定権の話しはかなり深い話しに繋がっていくのではないかと。これ一つにテーマを絞ってもかなり面白く深めていけるのではないでしょうか。

また、アルベール・カミュの『自分が生きるための理由が、自分が死ぬための理由になっている』という文章も知らなかったので面白かったです。

さらに、この本ではサンデルの講義に出てくる主な『正義』の考え方がかなり出てきたのも、面白く読める理由だったかもしれません。功利主義におけるベンサムやスチュアート・ミル、カントの普遍的道徳も面白かったです。

サンデルものを読んで面白かった方にオススメ致します。

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「足ふみ留めて アナレクタⅠ」を読みました

2011年5月23日 (月) 08:49

佐々木 中著       河出書房新社

昨年末に読んだ「切りとれ、あの祈る手を」があまりに面白かったので(個人的に読んだ本の中で2010年のベスト1です)新刊をすぐ手に入れました。今回は今までいろいろなところに発表された佐々木 中さんの文章を年代別に並べた作品集です。かなり専門的な部分もあったのですが、やはり面白い方だと思います。その言説すべてが理解できているわけでもありませんし、きっとまた読み返すことになると思います。そんな繰り返しに耐えうる文章で、言葉として話されて、語りかけてくる文章です、なにか古い言い方ですが、べき論というよりアジテーションのように感じました。思想や哲学を扱っているのに、何故か非常に日常的事柄に感じられてしまいます。クライマックスではなくアンチクライマックスを受け入れる覚悟と強さを求められるような。

時系列で古いものから並んでいるのですが、その割合早いところで、何故か村上春樹さんの「1Q84」について言及されているのですが、佐々木さんが文章を書かれるようになってからあまり時間が経ってないのだな、と強く認識させますし、こんなところにまで村上春樹なのかと思うと、複雑です。その話題性といいますかみんなが読んでるんだな、と。この作品の評価の仕方もとても佐々木さんぽかったです、切り口としても。

そして、自分の曾祖父の話しから都会に暮らす自分に広がっていく話しがちょっと意外で面白いです。わずか4ページの「魔魅に見(まみ)える」は今までに読んだどの作品とも違った面白さです。まさかそんな所に着地するなんて、です。しかも麻布にいるんですね、あの生き物が。

それから、私の頭が悪くて理解力が無いせいだと思いますが、『暴力の現在』というテーマで討議を行っている市田 良彦、絓 秀実、長原 豊たちが語られている内容が難しすぎて分からなかったです。が、何かしら気持ちの悪いモノを行間から感じました。小熊さんの著作に対する異論(私も読んでないので分かりませんが)も、佐々木さんが最後に言及していますが、佐々木さんではなく小熊さんを呼ぶべきところを、佐々木さんを討議メンバーに入れることで『我々だけが言っているのではない』的な雰囲気を醸成させようとしているかのように感じます。当時の事を肌で知る人と、後に資料からあたる方との温度差はあって仕方がないとは思います。反論もその時の個人的印象で語るよりは、こんな資料もある、というような後の人があたれるものを提示しないと、非常に不平等感を感じますし、その当事者でしか語れない、と言っているように感じました。

そして、やはりこの本の中でも特に個人的に楽しかったのが「自己の死をいかに死ぬか」における「どうせ」と「だから」を用いた恫喝と「自分と世界の滅びが一致して欲しいという欲望」の話し、そしてイエスが語ったとされる聖書の原典にある「終末の期限を切る者は悪魔である」という発言は面白かったです。心のどこかにある、終末が私の生きている間に起こってほしいという欲望の根深さも十分理解出来ました。また、原始仏典のいう「諸行無常(いわゆる詠嘆ではなく、ずっとあるものはない、固定かされたものはない)」と「一切皆苦(苦しむのではなく、完璧なものは何も無い、完全な物はないという意味)」の概念からブッダのいう『誰も救われることはない』という突き詰めたラディカルなことを表しているという話しと、そこから「輪廻転生」を飲み込ませ、普通に意味する「輪廻転生」とは違った意味を理解させるくだりはまさに佐々木 中さんのアジテーションの真骨頂のように感じました。その後のライムスターの宇多丸さんとの対談でも話題に挙がっていますけれど、原典をきちんと当たって割合びっくりするような何かは無い、当たり前のことが当たり前ではない、と認識させる強さがありますし、繰り返し、そして繰り返すその強度があります。さらに同じ問題を一神教ではどう扱っているのかにも言及してくれます。この問題について踏み込んだ人物として挙げられているのがハイデガーです。私はハイデガーも全然知らない(名前くらいしか)人ですが、ハイデガーを追いかけるよりも、こうして何かの切り口でハイデガーを知ることで興味が湧いたりします。そしてさらにブランショという人の考え方を通過して到達したアンチクライマックスには、アンチクライマックスなのにクライマックスになっています。

考えることと、知ることに興味がある方に、オススメ致します。

発見!

2011年5月19日 (木) 09:57

グレとポサミはどんどん大きくなっていますが、同時にだんだんやんちゃ度も日増しに大きくなっています。

おかげでいい写真がなかなか撮れないです。そうするとシャッターチャンスは、

とか、

こんな感じです、よね?

しかし、いつも寝顔ばかりでは面白くありません。そこで無い知恵を絞って思い当たったのが、お母さん猫が子猫を黙らせる必殺技です!

その効果はすさまじいものがありました!それは、

『首の後ろを掴む』です!すると非常に無抵抗になります。しかもどことなく顔が面白くなってます(笑)もちろんすぐに離しますけど、困ったときはコレですね!

ポサミもおとなしくていい子です。

しかしカワイイです!!

「ブルーバレンタイン」を観ました

2011年5月16日 (月) 12:53

デレク・シアンフランス監督        クロックワークス

個人的には(というか恐らく大多数の方が)恋愛関係の中で経験されるであろう夢のような甘い1分の時間と、何故にこんなに同じ1分が長く感じるのか?というくらい気まずい時間を見事に再現してくれています。それも男目線でもあり、女目線でも(私は女ではないので多分、ですが)あります。そしてどちらかに完全なる『非』があるのではない(恐らく、客観的に見れば。それでもどちらかの肩を持ちたくなる!)のに、何処かになんとか落とし所があったのではないか?と探したくなる、個人的見解を述べたくなる、そんな映画です。

夫ディーンはペンキ屋で働く男、妻シンディは看護師として家から少し離れた職場で働いています、2人にはフランキーという女の子がいます。どこにでもいそうな2人の、結婚5年後の決定的な破局の1日と、合間に結婚に至るまでの2人のそれまでを細かく差し込んだ、非常に上手く描いた作品です。しかし、非常にリアリスティックに、ドキュメンタリー調に描かれ、しかもある程度の期間恋人と付き合ったことがある人であるなら、誰しもが経験したことがあるお互いの考えが分かる良い共感と、あんなに分かりあえていた(はずの)相手が何を考えているのか分からない実感を切実に切り取っています。

誰かと付き合った経験のある方、苦い経験のある方、そして未だに解決できないコミュニケーションの断絶、あるいは男と女の間にある深い河に、興味のある方にオススメ致します。

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