優勝候補が優勝できない大会、それが欧州選手権、というのが個人的見解だったんですが、ものの見事に優勝候補筆頭のスペインが連覇いたしました!しかもスペインは2008欧州選手権大会、2010アフリカワールドカップ、そして今回の2012欧州選手権も優勝と、見事な3連覇!未踏の地に降り立ったわけです。それだけでも凄いのに、平均年齢もかなり若く、もう少しスペインの時代が続きそうですね。
しかしここまでスペインとその他のチームに開きがあるとは!ということを見せ付けられました。国別代表チームの場合、その選手たちは様々な国のリーグの、様々なチームに所属しているので、集まってチームを組んでいる時間が少なく、細かな決め事を作り上げる時間がないのが普通でして、それでも即興演奏のような楽しさや煌きが生まれるのがフットボールというスポーツなのだと思うのですが、スペインはまるでFCバルセロナとほぼ同じことが代表でも出来る強みがあります。そしてお国柄と申しましょうか短いパス交換が好まれるというものも重なって(もしくはオランダ人だけど偉大なクライフのおかげなのかも!)テクニカルなチームに仕上がってました。いかにドイツが強くても、ここまでの選手の連動は感じさせませんでしたし、決勝でイタリアでなくドイツと戦っていてもそれほど違わない結果だったと思われます。
惜しかったのがレアル・マドリッドを連想させるロナウドとぺぺのいたポルトガルでして、唯一、スペインを相手にして完封してました、もちろん点も取れなかったわけですが。もう一チーム挙げるとすればクロアチアも、ぎりぎりまでスペインを押さえた試合が出来ていたのですが、入ったグループにスペイン、イタリアという決勝戦のチームが居ては厳しかったですね。もう少し試合を見てみたいチームでした。
知らなかった選手でびっくりしたのがスペインの左SBジョルディ・アルバ選手。で、この選手が来シーズンからまたまたバルセロナに加わるそうです、しかもバルサの下部組織出身だそうで、スペインはFCバルセロナという組織というか、もはやコレは哲学的、文化的な財産だとも言えますね。本当にもの凄く強くてスペクタクルなんですが、ソコを倒せる画期的かつドラスティックな戦術や選手に出てきて欲しいです(モウリーニョは除く)。セリエAには期待します、なんといってもやはり1番コンパクトなフットボールをしていたのはイタリアでしたし。
それぞれの選手がそれぞれのチームに帰ってからの新たなシーズンが待ち遠しくなりました。