ドン・シーゲル監督 ユニバーサル
ケイパー(犯罪計画)モノの傑作ということで見ました。評判も高い、あのドン・シーゲル監督作品です、あまり見たことない監督ですが。ドン・シーゲルといえばクリント・イーストウッドだと思いますが、クリント・イーストウッドは役者であり監督も務める方ですよね。監督作品の評判も高いですし、結構見ている監督だと思いますが、何故か評判の高い作品にがっかりして、全然期待しないで見た作品に心捉まれたりします、私がひねくれているだけなのかも知れませんが(笑)
地方銀行の入り口に止まる車には足を怪我した紳士とヒッピーの女性の二人組みがいます。警察がここは停車禁止なので動くように促すのですが、ほんの少しの間なので待ってくれと頼む紳士。説得された警察はその場を離れるのですが、警官の一人が車のナンバーに見覚えがあり、盗難車の疑いを持って調べると・・・というのが冒頭です。
かなり作りこまれた脚本だと感じましたし、それを実際の映像にするにあたり、スピード感がすさまじく早いのも特徴だと思います。主人公であるチャーリー・ヴァリックを演じるウォルター・マッソーが渋くてカッコイイです。ウォルター・マッソーといえば私には「がんばれベアーズ」なんですが、全然違った役柄でびっくりしました。
で、この作品の方が当然早いんですけれど、私は先に見てしまっているコーエン兄弟監督作品である「ノーカントリー」を思い出しました。ハビエル・バルデムが演じた殺し屋アントン・シガーの原型がカウボーイハットを被ったモリーだと思われます。筋書きとしてはケイパーモノから巻き込まれモノに変わってはいますし、コーエン兄弟の不条理感や渇いた笑いが差し込まれてはいますが、同じような匂いのする作品だと思います。
「ノーカントリー」が好きな方に、計画犯罪モノが好きな方にオススメ致します。