大晦日、New Year’s Eve と言えば思い出される曲です。こちらの2人は映画『(500)日のサマー』の主演2人で、映画俳優なのに歌手でもあるという多才な方、もちろん映画も最高に好きな映画です。
もうひとつ、大晦日で思い出されるシーン。「眉間の皺」の辺りから、「忘れた友人の事を忘れるな」までは名シーンだと思います。ベタベタですが、ノスタルジー入ってますが、やはり好きなシーンです。
みなさん良いお年をお過ごしくださいませ!
今年も1年無事に仕事をすることが出来ました。
様々な事がありましたが、健康に恵まれたことが良い1年でした。武蔵野市歯科医師会でもいろいろな方と知り合い、多少なりとも仕事が出来たのは良かったと思っています。不思議と今年は海外の方が診察に訪れることが多い1年でした。私は日本語しか話せないのですが、写真、絵、図説、ゼスチャーなどを駆使して交わすコミュニケーションの、大変さと面白さを感じることが多かったです。特にイタリアの方と盛り上がったカルチョ(イタリア語でフットボール【サッカー】の意味)の話しは印象深いです。
今日が最後の診療日、今後1月4日までは、休日応急診療の先生方の診察をお願い致します。また、出来れば井の頭歯科の留守番電話に入れていただければ、こちらからもご連絡いたします。
12月30日 マリ歯科医院 0422-56-9671
12月31日 あしだて歯科医院 0422-32-8222
1月1日 秋本歯科医院 0422-55-4168
1月2日 油川歯科医院 0422-53-1556
1月3日 けやき歯科医院 0422-51-3386
1月4日 有田歯科医院 0422-20-2224
1月5日土曜日からは、井の頭歯科医院が診療再開致します。寒くなっております、みなさまも風邪などひかれませんように、年末年始をお過ごしくださいませ。
今年も1年ありがとうございました。
年末になると、聴いてしまう曲です。
詳しくは武蔵野市歯科医師会HPもご確認くださいませ。
ジョナサン・デイトン ヴァレリー・ファリス監督 20世紀フォックス
名作「リトル・ミス・サンシャイン」の監督最新作なので観ました。
19際でデビューした作家カルヴィン(ポール・ダノ)はセンセーショナルに受け入れられるも、その後スランプに陥り、全く新作が書けなくなり、元々人付き合いが薄い性格に拍車がかかり、セラピストにもかかっています。基本的に親しいのは兄ハリー、セラピストの先生、そして飼い犬のスコッティだけ・・・そんなカルヴィンが夢で見た女の子の話しをセラピストに話したところ、セラピストはその夢の女の子のことで良いから書け、と言ってくれます。そこでカルヴァンはその女の子に名前をルビー・スパークス(ゾーイ・カザン)という名前をつけ書き始めるのですが・・・というのが冒頭です。
男女間の恋愛の関係性を描いた作品ではありますが、非常に苦い現実を、しかし結構爽やかにすくい取っていると思います。脚本が主演のヒロインを演じいるゾーイ・カザンというのは驚きですが、恋愛における最初期の浮かれるような多幸感から、終末期の重く苦い現実までを上手く切り取っていて、胸に迫るものがありました。関係性を見ていくと結局本人の中の相手像、というなんだか込み入った世界に入り込んでいくことになる部分があると思うのですが、その苦い部分を非常に女性目線で表してくれます、男性への配慮もしつつ。
関係性がどんなものであれ、固定化されることはなく、多分理想としてはあるのでしょうけれど(無意識のものとしてもありますよね)も流れていくものであり、輝きは失われますが、その分蓄積もされ信頼関係に繋がるわけです。が、あまりに最初の関係性に拘ってしまうと、その変化が受け入れられず、齟齬を感じてしまうことも有ると思います、男女問わずだと思いますが、私ももちろん身に覚えがあります・・・進歩出来るか?更新していけるのか?自分を変えていけるのか?という切実な問題を扱っているように感じました。
どちらかというと、周りの状況に自分を合わせる、自己を変容させる、スイッチやら機会は女性の方が多いと思います。出典を忘れてしまったのですが『物事が上手く行かない場合に世界を変えたいと願う男子と、自分を変えたいと願う女子』という言葉に私は結構頷いてしまったのです。化粧をする、という事ひとつとってもですが、そういうスイッチが多いと思いますし、だからこそ変化への対応が男性と比べて早いような気がします、あくまで感覚の問題かもしれませんけれど。そもそも男子は下駄を履かせてもらっているように感じます。
特に内省的でナイーブと言えば聞こえは良いでしょうけれど、それは変化に頑固に抵抗し保守的で、関係性を閉じ自分の解釈を相手に強要することに繋がりやすい、ということでもあると思うのです。その無意識の無神経さを理解どころか考えの範囲にそもそも入っていないというのに問題があるのでしょう、もちろん身に覚えがあります・・・気付かされるといかにグロテスクな感情か、理解した時の恐ろしさはかなりのものがあります。そして、次の機会、次の相手には、経験が生かされ難いのですよね・・・
主役である、ポール・ダノとゾーイ・カザンの魅力がたまりません。特にポールのダメさ演技としぐさの男性目線心地よさ(ダメ男子ならば共感出来るポイントばかり・・・身に覚えあります・・・)、ゾーイのエキセントリックで変わり身の早さを自分にだけ見せたり、重いタイプに豹変いてみたりの演技はチャーミングで光りました。
最後の最後に、ある意味分かり易い『救い』があって個人的にはもう少しドライにしてみて欲しかったです、例えば「(500)日のサマー」くらいの配慮はあっても良かったのではないか?同じでなくとも良かったのではないか?とは感じます。しかし、それでも有り余るほど素晴らしい映画でした。
関係性に興味がある方に、女性目線を気がついてみたい若年男性の方にオススメ致します。
トーマス・アルフレッドソン監督 ギャガ
ジョン・ル・カレ原作作品なのと、ポスターがカッコよかったので劇場に観に行きたかったんですが、時間が合わず断念、DVDになったので早速見ました。スパイものですし、なにしろジョン・ル・カレ原作映画は友人にオススメしてもらった「ナイロビの蜂」(の感想はこちら)も面白かったですし、トーマス・アルフレッドソン監督作品「ぼくのエリ 200歳の少女」も良かった記憶が残っているので期待して見ました。
東西冷戦下のイギリス。イギリス諜報機関MI6(通称サーカス)は作戦失敗や情報漏洩から組織内に2重スパイである『もぐら』がいりのではないか?という疑惑が持ち上がっていました。組織のトップであるコントロールと呼ばれる人物はなんとか『もぐら』の情報を得ようと、幹部ジム・プリドーを他国のスパイに接触させようとするも失敗、プリドーは銃弾に倒れ、その責任を負ってコントロールはサーカスを辞め、その右腕であったジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)も一緒に引退します。このことによってサーカスは4人の幹部によって運営されることになります。しかしその4人をそもそも怪しんでいたコントロールはそれぞれにコードネームを付けて探っていました。新たなトップの「ティンカー」ことアレリン、その補佐「テイラー」ことヘイドン、勇敢で愚直な「ソルジャー」ことブランド、小心者の「プアマン」ことエスタヘイス。その後コントロールは『もぐら』を見つける前に病没し、新たな事件が起こったために大臣からの密命を受けたスマイリーが「もぐら」を探すのですが・・・というのが冒頭です。
スパイものであり、サスペンスであり、ミステリーですので、ネタバレなしの感想ですが、非常によく出来た映画でした!映像美に、細部にこだわったスタイルある作品に仕上がっていると思います。当時の車やスーツ、あるいは食事風景やらホテルの佇まいまで、とてもよく出来ています。そして見せ方も上手いですし、上手すぎないのです。こういう人物劇の場合、特定の人物を理解させるのにキャプションを使ったり、非常に特徴的でステレオタイプな配役や演出をすることが多いと思うのですが(テレビドラマならともかく、映画の尺を考えると群像劇は難しいからこそのやり方だと思いますが・・・)、そのような方法を用いないで、しかも理解させ、端折れる部分は徹底的に端折っているその匙加減が絶妙だと思いました。容疑者を見せるのではなく、その前の過程を見せることで分からないままにも、スマイリーという過去のサーカスを知っている者にとっては普通、という筋が通っているのです。だからこそ観客も最後まで緊張感が残ります。
細部の中でも個人的にはスーツが最も気になりました。ギラムというキャストが着ているスーツ、スマイリーが着ているスーツ、そして「もぐら」が着ているスーツが素晴らしい!こういうスーツ、そして中の襟が大きなシャツがカッコイイ。理解してますが、決して私が着てカッコイイスーツではないんです、カッコイイ人が、人としてある程度見られることに慣れた、そして熟成された人が醸し出す『何か』がある人だけが出せる貫禄が、このスーツをさらに美しく、シックで、官能的でありつつも仕事着に見せるんだと思います。きっと凄く高いのでしょうし、私は基本的にファッションに疎い人間なのでどうにも分からないんですが、とにかく素敵です。スマイリーが基本的に抑えた茶系のスーツであるのに対して、部下ギラムが着るスーツはストライプあるダークな青系等の細身のスーツ、いいです。そして「もぐら」の着ているスーツが、は、ネタバレになりかねないので控えますが、カッコイイです。
役者の中で目を引いたのは、やはりゲイリー・オールドマン。渋い、渋すぎる。そしてリッキー・ターを演じたトム・ハーディ。無骨な男の追い込まれた姿を上手く演技できていると思います。そしてジム・プリドー役のマーク・ストロングも素晴らしかったです「キック・アス」のあの悪役さんだなんて気が付かなかったです。もちろん、コリン・ファースも素晴らしい。
スーツ姿が好きな方、スタイリッシュな映像が好きな方に、そしてイングランドが好きな方にオススメ致します。
じゃんぽ~る 西著 飛鳥新社
以前読んだ「パリ愛してるぜ~」(の感想はこちら)が面白かったので読みました。
パリ、というかヨーロッパ、行ってみたいですね。ルーブル美術館やパリオペラ座は1度は行ってみたいところですが、なかなか遠いですし、行くならイタリア(ローマの遺跡は塩野さんのローマ関連やらチェーザレを読んだ関係で行ってみたいです)やドイツ(ビールにお城)にチェコ(クレイアニメの傑作イジー・トルンカ関連)、出来ればギリシャ(アクロポリス!はなんとしても行ってみたい)とイギリス(フライヤー・パーク!とアビー・ロード・スタジオ!)とスペイン(出来ればアスレチック・ビルバオvsFCバルセロナの試合を見たい)にも行きたいですが、休みが取れないですからね。
そんな私でも楽しめるのが旅行記やこういったエッセイです。その場に行ってないのに、行った気分になれますし、こういう情報や知識を入れておけば、きっと実際にその場に立てた時にこみ上げてくるものが大きくなると思います。いつかは行ってみたいです。
今回もフランスのパリに降り立った著者であるじゃんぽ~る西さんの男側非モテ目線でのフランスの紹介が面白いです。またもう少しじゃんぽ~る西さん側の情報も多くなっていて、その辺りも立ち位置が理解できて良かったと思います。前作が出たことによる影響も感じられますし相変わらず読みやすくてトリビアルな面白さに満ちています、ある意味どうでもよいことかもしれませんが、そのささやかなる事を知る楽しみ、身近な出来事を語るにふさわしい方ではないか?と思います。
私が面白かったのは、眼鏡というアイテムが乗る場所である顔のつくりの話し「メガネ顔」、普通になっていることの当たり前さ「ある朝のこと」、人気者の話し「ルル」、正直言ってシンジラレナイ!「本屋さんは憩いの場」です。
そして今回は取材旅行と言う名の招待される話しが良かったです。出世ですよじゃんぽ~る西さん、素晴らしいことです!おめでとうございます、です。しかし同行するメンバーが綺羅星の、エトワールたちで、さぞかし緊張されたと思います。出来れば堀江 敏幸さん(「おぱらばん」や「回送電車」は本当に素晴らしい作品です!)との絡みが欲しかったです。あと、萩尾 望都さん(「スターレッド」と「ポーの一族」を初めて読んだ時の衝撃は忘れられません!)や島田 雅彦(いろいろ言われていますが、中には流石という本あります「彼岸先生」とか「天国が降ってくる」とか)さんも・・・
そしてパリじゃないけど、気になるのがマルセイユ!このレポートも非常に面白かったです。マルセイユと言えば私にとってはオリンピック・マルセイユと映画「マルセルの夏」です、マルセイユじゃなくてプロヴァンスですが(笑)なにしろジダンのフェイントは名前が『マルセイユ・ルーレット』ですからね!
しかし、フランスの中学生にも当たり前ですが校内ヒエラルキーが存在するんですねぇ・・・今年観た映画「桐島、部活やめるってよ」(の感想はこちら)を思い出します。
そして、あとがきに驚愕のお知らせが!!!
フランスが好きな方に、異文化に触れるチャンスの少ない方に、前作を楽しく読まれた方にオススメ致します。