井の頭歯科

「バケモノの子」を観ました

2015年8月14日 (金) 09:35

細田 守監督     東宝

「時をかける少女」と「サマー・ウォーズ」が良かったからものすごく期待して観に行った「おおかみこどもの雨と雪」があまり好みの作品じゃなかったので・・・まぁ私が子供が基本的に好きじゃない部分もあるとは思うけど、ストーリィがとにかく・・・で敬遠していたんですが、ちょっとした空き時間にピッタリ上映していたので観ました。

9歳になるレンは両親の離婚に伴い(母は死別)引き取られる事になったのですが、納得できずに家を飛び出し、渋谷の街を彷徨っていると・・・というのが冒頭です。もちろんファンタジーの映画です。前作が母親の母性を完全、100%肯定映画だったので非常に心配しながらの鑑賞でしたが、割合素直に面白かったです。

今作は父親と子供の関係に焦点を絞ったのが良かったのかも。関係性という意味では熊徹(という父親代わりになる妖怪)とキュウタ(レンの妖怪世界での呼び名)という子供に成長や変化はほぼ皆無であるのに信頼性が高まるのが良かったです。リアル父親との関係性の再構築も葛藤があって良い。ただかなり説明台詞が多いし、強引な展開も多いし(あのヒロインの登場場面の古くさい手法はちょっとどうかと思いますよ・・・)、ダメな部分も多々あるけど、これはやはりローティーンに向けた作品なんだと思うといろいろ納得出来きます。そういう意味で子供向けの作品の素晴らしさは充分に感じられました、ただ大人の鑑賞に向けられた作品ではないかも。何処かで見た、という部分が多いのも事実だと思いますし。でも子供にとってはこれがその最初のひとつ、と考えると丁寧な作り方だと思いました。最初の1回性って偶然出会うものですしね。それがこの作品だったなら、そんな子供は恵まれていると思います。

宮﨑あおいさんが少年役にはちょっと無理があります(女の子に見える)が、大泉洋さんと、何より熊徹の役所広司は素晴らしかったです。子供ならびっくり出来る伏線の張り方も良かったと思います。

まあ死者が出なかったニュースを流すのはちょっとどうかと思うけど(あの規模の爆発で死者が出ないのはまぁ無いのではないかと・・・)とか、ダメな部分はあるにしろ、子供向けと考えれば十分良作だと思います。

子供の人に、あるいは親になった人に、オススメ致します。

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