アンソニー・ルッソ ジョー・ルッソ 監督 ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
各所で大絶賛、興行としても記録を大きく塗り替えそうな、超大作です。ええ、ですが私はいわゆる超大作があまり好きじゃないので、全然観る予定は無かったんですけれど、映画にも音楽にも大変詳しい方から強いプッシュを受け、その上前作のDVDまでお借りしたので、Infinty War をDVD鑑賞、その足でそのまま劇場でEndgameを観るというのを体験しました。149分+181分=330分!という大変長い鑑賞時間になりました。
現在劇場でかかっている作品を見続けているからこそ、その当時の事が分かる様になると思います。やはり旬というものが映画にも有りますし、何より懐古主義に至らない為にも劇場で映画を観る事に意味が有ると思うのです。でも、もちろん全ての映画を観れるわけではないので好みの映画を観に行くわけですが、基本的に私は『考えさせられる』という映画が好きな傾向があり、はっきりと善と悪のような二項対立よりももう少しグレーゾーンがあるモノの方が味わいがあると感じます。そういう意味で、まさに避けて通ってきたマーベル・シネマティック・ユニバース作品ですけれど、割合、オススメしてくる人が信用出来る人だと、すぐに手を出してしまう、自分もいます。
特に、そのオススメして頂ける方からの、エゴイスティックな人が無私に、そして無私な人がエゴイスティックになってしまう、というくだりの説明を浮けて、大変興味湧きました。そういうの大好物なので。
あくまで超MCU弱者、アメリカンコミック弱者の感想です、正直全然汲み取れないので、細かな点については『分かってない奴が何も言うな』と思って頂いて構いません。ですが、全ての観客が全部分かって観ているというのも異常な状態です、感想は受け手が皆が勝手に抱くものです。その感想はその人のもの、だと思ってます。もちろん、自分が愛ある作品に、愛の無い批判を下されるのは嫌なものです、という事も承知の上で。
なんでこんなに前置きが長くなってしまったか?というと、まぁ批判的に観ちゃったからなんです。勢いに乗れるほど、情熱的になれるほど、世界観を飲み込むまでのひっかかりが無かったんですね。
では改めて、まずは Infinity War の感想から。
サノスという見るからにThe・悪役なおじさんが、とにかく、凄く大事でパワーを宿す石6つを集める話しです。
基本的にはネタバレ無しの感想です。でも、多分この一文でまとめられます。
ただ、やる事は悪役として抜けてる部分、多いと思うのです、もっと言えば非常に正義のヒーロー側にとって都合がよろしいのです。ここに、私はこの映画のウィークポイントがあると思います。特に、そのポカに理由がほとんどの場面で、無い部分が、非常に問題が有ると思います。
正義のヒーロー側は物凄くたくさんいるので、名前が覚えられません・・・私には印象でしか語れません。多分、主役はアイアンマンだと思います。あとはまあその他大勢の扱いになっていると思います。
ただ、正義側が割れている、特に以前の作品のタイトルに『シヴィルウォー』となっているのについては興味湧きました。この一派の頭がキャプテン・アメリカさんだと思います。
私が好きになったのはベネディクト・カンバーバッチさんが演じるドクターです。魔法陣のエフェクトは『鋼の錬金術師』の影響のような気がします。
あとはやはりアライグマですよね!みんな大好きだと思いますが、確かにカワイイです。
映像は素晴らしいし、スタン・リー(東映スパイダーマンを許してくれてたんでしょうか・・・)がバス運転手だったのが、1番興奮するシーンでした。
そして、そのまま劇場に行きました。
アンソニー・ルッソ ジョー・ルッソ 監督 ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
すっごくネタバレ注意!!な作品です。もちろん私もネタバレはしないでの感想ですけれど、何も知らないで観に行くと、いろいろびっくりするとは思います。
思い入れのある方は宣伝しなくても行くし、既に観ていると思うので、そうじゃ無い方に向けた感想です。
1 すっごく勧善懲悪な世界です、過度の深み要素の期待は厳禁!(←もちろん、ファンの方々には深み要素あると思いますけど、初心者にはそこまでワカラナイので)
2 画像はかなり綺麗です、が、キャラが多いから、アイアン・ロバダウJr・マンくんと、キャプテン・クリエヴァ・アメリカさんと、ソ・クリヘム・ー兄ちゃんの3人分かればだいたいついて行けます、ホントです。
比べちゃいけないとは思いますが、私はSWサーガは全部劇場で見る人ですが、信者じゃありません。そんな私から見ても、確かに長いけど、まぁ仕方ないし、頑張ってると思います。長さの体感で言ったら、SWエピソードⅧよりは、全然短く感じました。SWの(私の勝手な)最低作品と比べて上って失礼な表現になってしまいますけれど。
やはり、それぞれに花を持たせるのはお約束としても、かなり設定に破綻をきたしかねない能力の持ち主が何人かいて、これは脚本大変だったんだろうな、と思います。
宇宙人は英語喋ってくれますが、ある民族だけ字幕入ります。うん、アレはなんか意味あると思います、すっごく違和感あります。
大丈夫、初心者でも。
あ、トイレは行ってからがオススメですね。
以上、大変な話題作の感想です、で、気になった事を少しだけネタバレありで。
アテンション・プリーズ!!ネタバレありの感想です、未見の方はご遠慮下さいませ。
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すみません、ここからは本当に愛の無い話しになりますので、ファンの方々は読まないで頂けると嬉しいです。
まず、サノスは本当に、悪だったのでしょうか?
もちろん、半数を犠牲にするのが良いとは言えません、もしサノス自身をも、その半数に入る可能性を示唆してくれていれば、より良かったとは思いますけれど。それに正義のヒーロー側は何かしらの代案は出せたのでしょうか?特に、戦う事で解決に導ける世界は単純で素晴らしくカタストロフィがあると思いますが、現実にはありえませんよね。
しかもサノスは自らの死さえ受け入れてたのかな?と思える描写まであってその部分は大変に考えさせられました。
また、その後の5年に疲弊している、荒廃しているのにしたって、多分半数が消えたからではなく、それ以上の何かが無いと、あの描写まで荒んだ世界にはならないんじゃないでしょうか?この部分に、もう少し説明が欲しかったです。
ついでに荒廃シーンに日本が出て来るんだけど、もちろん拙い日本語でも喋って貰えて嬉しい感じにはなりますが、唯一、日本語だけ字幕が入るのって、宇宙人たちが英語を喋る事を逆に意識させられるので、ココはかなり違和感あります。日本人、日本語って宇宙人や宇宙人が喋る言語よりも未開でワケ分からない世界に、アメリカからは見えてるのかな?って思ってしまいました。
で、今回の話しはパラドクス、タイムトラベルモノなんだけど、モロに、『バック・トゥー・ザ・フューチャーⅡ』の焼き直しみたいでびっくりしました・・・
ヒーローの皆さんが、タイムトラベル、ループモノ映画に言及してて、かなり批判的なんだけど、そのルールをそもそも破って(キャプテンさんは自分と戦ってしまいますね)しまったり、ハルクさんに至ってはギャグ描写になってて、ちょっと悲しかったです。 どんな映画でも、それなりの理由を出して(あの!ビルとテッドでさえ!!!)説明してくれるんだけど、今回は量子力学。私は量子力学には懐疑的なんすよ・・・
量子力学は学問としてまだ完全確立されてないと思うし、やたらに引用されるシュレディンガー、観察者効果って奴ですけれど、これを都合よく解釈して勝手に自論の強化に使うスピリチュアルな人も大変多いし、正直ホントにまだ確立されてないと思うのです。
だから量子力学でタイムトラベルは、私はどうかと思ってしまいますし、そんな説は聞いたことないです。でも、映画『ルーパー』(の監督はSWエピソードⅧの監督、ライアン・ジョンソンさんですね)の説明よりはずっと飲み込めました。
指パッチンで生き残る側に、アイアンマン、キャプテン、ソーがいるのが、とてもご都合主義的でもあるけど、やっぱりアライグマは生き残る側にいて欲しかったって思うって事は、私のいわゆる主観で(これが観察者効果なんじゃないかな?だから二重盲検法があるわけで、私は『二重盲検法』を用いる科学の方が論理的だと思います)好きな人からしたら全く下世話な話になってしまいますね。
でも、やはり最も美味しい所を持って行くのは、アイアンマンさんとキャプテン・アメリカさんなんですよね。
あ、あと、どうしても設定的に強すぎて上手く扱えて無いのが、キャプテンマーベルさんだと思います。カヴァーする範囲が広すぎるからって全然納得出来ないです。全宇宙の半分が亡くなる話しなのに、すっごくエゴイスティックな方で好きになれない、容姿や性別じゃなく。アイアンマンよりエゴイストでジャイアニズムな方。
でも、最終決戦での籠手のリレーは大変カッコ良かったです。あと太ったソーは可愛かったが、やはりマザコンだったかですか・・・・マザコンは〇リコンよりタチが悪い派の私としては(マザコンは、まさに母親がレールを敷いてて、人為的に感じます。ロ〇コンは人為的では無いにしろ弱者にしか視座が向かないダメなんで、両方ダメなんですけど)ちょっとがっかり。でもアライグマとのバディ感はサイコーでした。
あとはヴィジョンさんをもう少し助けようと、せめて話題には上げて欲しいです。物凄く可哀そうです。可哀想過ぎる。
最終的に石をアイアンマンが簡単に奪えて、それが、ね。まあ感動的ではあったけど。
あと1点。スカーレット・ヨハンソンさん、ちょっと、とうがたってきましたけど、今回はかなり良かったと思います。
キャラクターの中では最も深みを感じさせてくれます。綺麗に撮ってくれてるのも良かったです。でも、相変わらず、やはり『家族』の話しになってしまうのが・・・最後のキャプテンの顛末もだけど、やはりアメリカ映画は家族の話し、最強ですね。
またまたスタン・リーさんが出てきてくれて嬉しかったです。
とにかく、大団円な作品を、ファンが支持してるんだから、良かったです。 ソーが加わったガーディアンズなら、観に行きたいと思いました。