ジョルジュ・シュルイツァー監督 20世紀フォックス
今年日本初公開された1988年の傑作「バニシング 消失」(の感想は こちら )の同監督によるセルフリメイク作品を、ハリウッドで、作られた作品です。ポイントは、ハリウッドで、という部分だと思います。
ジェフ(キーファー・サザーランド)と恋人のダイアン(サンドラ・ブロック)は旅行中に立ち寄ったサービスエリアで、ダイアンが突然失踪してしまいます。それから3年、ずっとダイアンを探すジェフですが・・・というのが冒頭です。
凄く、ハリウッド的な(良い意味でも悪い意味でも)作品に仕上がっていて、とても興味深いです。そして、オリジナルの作品を観ている人にとって、とても考えさせられます。
同じように、ハリウッドに呼ばれてセルフリメイクされた作品はそれこそたくさんあります。同じ監督で作られる場合もあれば、違う監督になる場合もありますけれど、作家性という意味で、ミヒャエル・ハネケ監督の「ファニー・ゲーム」はハネケ監督らしい、セルフリメイクですし、アレハンドロ・アメナバル監督作品の「オープンユアアイズ」はキャメロン・クロウ監督で「バニラスカイ」になるわけですが、これは違った監督になった事での良さがあると思います。
今作の最大の改変ポイントを是とするか?がこの作品の評価の評価が分かれるポイントだと思います。
大好きな俳優ジェフ・ブリッジスが出演しているので、ある程度期待も、そして評価も良くなりがちではありますが、個人的には、とても残念な作品になってしまいました・・・私は、とても、ご都合主義、という風に映りますし、深み、余韻、においても、説得力においても、完成度という意味においても、オリジナル作品に軍配を上げてしまいます。
私の好きなキーファー・サザーランドは、ジェームズ・ブリッジス監督「ブライトライツ・ビッグシティ」のヤッピーを演じたキーファー・サザーランドなんですよね、すごく薄っぺらい人物を好演されていて、いいな、と思っています。
それでも、オリジナル「バニシング 消失」を見ている方に、オススメ致します。
次回は、あまりやらないのですが、あまりにあまりな衝撃の、つまらなかった作品について、ご紹介致します・・・全然オススメ出来ないのが大変申し訳ないです。