井の頭歯科

「グッドフェローズ」を見ました

2019年11月25日 (月) 09:16

マーティン・スコセッシ監督     ワーナーブラザーズ

これから劇場で観たい映画は年末にかけていくつかあります。その中にスコセッシ監督の「アイリッシュマン」がありまして、そうなると予習としてこの作品を観なければならないと思った次第です。そしてちゃんとNetflixにありました、本当に便利な世の中です。

実在したギャング、ヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ)の告白を基にしたギャングストーリィです。

結構古い映画ですが、やはりスコセッシ節が感じられます。

ただ、私はあまりこの話しは好きになれませんでした。

ギャングの中にも掟というモノがあるはずです。ただのならず者集団だとすると、組織の忠誠という意味で混乱をきたし、それこそ秩序が保たれません。しかも、いつ爆発するかワカラナイ爆弾のように暴力的な男トミー(ジョー・ペシ)がいるので、余計に恐ろしいです。ですが、私はこの映画を観ても、このギャングたちの掟のようなモノが理解出来ませんでした。

また、結局のところ、告白本を書く、という部分から推察されてしまう結末を超える、想像を超える部分が無かったのもこの映画の評価が私の中で下がってしまった部分です。

ギャングモノに興味のある方にオススメ致します。

アテンション・プリーズ!

ここからネタバレありの感想です、未見の方はご遠慮下さい。

結局、散々ヒドく周囲に迷惑をし散らかし、時には法を超え、人命までも奪ってきた男に、組織の粛清も、法的な鉄槌も、なんにも下されない部分に、私はとても面白味の無さを感じました。

好き勝手に生きる代償を何も支払わずに、最後に粛清を受けそうだから、組織を売る。とても見下げた、下品な男の、都合の良い思い出話を、都合良く聞かされた、しかもスコセッシの映像で、という部分が強すぎて感じてしまったからなのかもしれません。でも、このような男を保護しなければならない、司法取引のような法の価値は私には判断がつかないです。

私にはヘンリーの良さ、良い部分が微塵も感じられなかったです。

とは言え、これはおそらく、マフィアである、ロバート・デ・ニーロを見せる映画なのだと思います。そういう意味で掟を守っているのは最後までロバート・デ・ニーロなんですね。大変怖いけれど、組織に準じている。また、ヘンリーが所属する組織の幹部でもあるシセロには、私はある種の悪であったとしても、アメリカの善なる部分、麻薬を扱わない、組織を裏切らない、という意味で信用が置けましたし、筋が通っていると思います。

泣きつくヘンリーに3000ドルも渡す温かみもあるのに、ヘンリーからすると、たた3000ドルぽっち、と言い出す始末です、本当にこのヘンリーは唾棄すべき人物としか感じなかった。

なので、ヘンリーがカッコイイと言える人の意見も聞いてみたいです・・・

ただ、スーツ映画としては、かなり見どころありましたし、特にスーツの襟の作りは、大変心動かされました。こういうシャツが欲しい!!襟が下に長くて隙間が細い、なんてカッコイイんだ!

カテゴリー: 映画 感想 | 1 Comment »
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