ジョン・ヒューストン監督 Netflix
戦争モノの「彼らは生きていた」を観てしまったので(の感想は こちら )、ついその手のモノを探してしまいますが、これもその一つ。ジョン・ヒューストン監督がアメリカ軍から依頼されて製作した、今でいうPTSDの人を対象にした軍の病院の出来事を追うドキュメンタリー映画です。
アメリカの強さ、と言いますか、あくまで人民を守ろう生活を、戦争後の生活を支えるその考え方の凄さを描いています。もちろん軍の要請で製作していますから、軍の思惑は反映されているでしょうけれど、それでも当時の日本とは全然違う事が、理解出来ます。
精神科、私は興味はあれど詳しくないので何とも言えませんけれど、今とはまた違う側面も多いし、非常に暗示を多用している様にみえます。多分現在からすると誤解を与えかねない部分もあるにしろ、記録として残す、破棄しないという意味ではうちの国の現政権(2020年4月です)とは大違いですね。
政府与党側って、何かにつけ反論や手続きを、求められる事が多いと思います。その時に役立つのが書類なり、手続きの正当性を証明するものだと思いますけれど、それが無い時は疑われても仕方ないと思うのです。確かに今は新型コロナウィルスの被害を抑えるための緊急案件があると思いますけれど、だからと言って、疑いを晴らさないで良いはずがありません。また、現政権を支持する人たちから、これからは手続きや書類を破棄しないように働きかける事がほぼ見えない事に、結局好き嫌い、感情で判断されている印象を受けます。
好き嫌いの感情ではなく、統治の正当性、手続きという民主主義の根幹をないがしろにしてはいけないと思うんですけれど。つまり独裁を支持してる事になっちゃうんですよね、現政権をいまのまま支持する事って。頼むから手続きを踏んでほしいし、疑われているのだから資料を提出したり、潔白を証明するのは、疑われている人がする事だと思うんだけれどなぁ。それを黒塗り資料だったり、領収書も出せなかったり、破棄期限が来ていたので即座に破棄してしまったり、例年行われている功労行事を行わなかったりされたら、あ、後ろ暗い所あるんだな、と思うのが普通だと考えます。つまり潔白を証明出来てないんだな、と。グレーですよね、それは。
閑話休題
まるで演じているかのように、劇的に治っていく患者である元兵士の、しかしこれからは生活者になる人々を、手厚く看護、治療する方々の献身性を感じました。
日本軍ってその辺どうだったんでしょうかね?
古くて新しいPTSDについて、興味のある方、人間の精神に興味のある方にオススメ致します。