井の頭歯科

「パターソン」を観ました

2020年6月12日 (金) 09:15

ジム・ジャームッシュ監督        Amazonスタジオ

ジム・ジャームッシュ監督作品を最初に観たのは、永瀬正敏さんが出演していたからで、その永瀬正敏さんは、日本で映画俳優としてキャリアを積んでいる方だからこそ興味があって。「ミステリー・トレイン」は89年の作品ですけれど、何も起こらないけれど何かが起こる話し、としてかなり記憶に残ってます。若い永瀬正敏さんがカッコイイし、意味ありげ、をどう解釈するか、受け手である観客に託された感じが好きです。で、その後の「ナイト・オン・ザ・プラネット」までは追いかけてたと思いますが、最近観てなかったのと、やはりアダム・ドライバーが出演しているので、観たかったのですが、見逃してしまい、Amazonprimeにあったので見ました。

アメリカ、ニュージャージー州のパターソン市。パターソン市と同名の名前のパターソン(アダム・ドライバー)はバス運転手です。市の路線バスを運転しています。彼の趣味は詩を書き留める事。妻と愛犬マービンと暮らしています。というのが冒頭です。

大変ミニマムな話しなんですけれど、日常の、ちょっとした出来事、日の光の暖かさ、見慣れた風景の新鮮さ、生活音の心地よさ、そんな日常が繰り返されるある1週間を追った作品です。

まず、アダム・ドライバーが、なんでこんなに多作品に出演されるのか?が理解出来ると思います、本当に、素晴らしい役者さんですね。こんな日常的な場面を切り取っても、絵になる、主役感があります。そして、出しゃばらない感じも大切です、上品でキュートな感じ、なかなかいませんよ、それもかなりの大柄な体形なのに、です。

で、奥さんが美人なんですけれど、すっごく変わってて、思い付きで、様々な事をしていて、私はこういう人はちょっと苦手なんですけれど、ちょっと不思議ちゃんテイストだと思います。美術センスはあると思いますが、私からすると、ちょっと盛りすぎな感じです。でもいい人なんですよね。

また、双子がたくさん出てくる作品としても、面白いと思います。双子の面白さって、他人だけれど他人じゃない、多存在みたいな感じで面白いです。よく漫画や映画でモチーフにされますけれど、不思議で面白いです。この様々な場面に双子が居るのが、凄く不思議な感じになって好きです。

また、私は詩については全くの何も知らない人間ですけれど、その誌を、アダム・ドライバーに、朗読されると、かなりやられますね、素晴らしい言葉が紡がれる瞬間に立ち会えた感があります、同時に文字をスクリーンに映すのも、凄くイイと思いました。

そして永瀬正敏さんがやはり良かった。なんかうまく言えないけれど、同世代より少し上の、知り合いのお兄ちゃんの活躍を見るようで、たまりません。

誌に興味がある方にオススメ致します。

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