井の頭歯科

「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」を観ました

2020年12月8日 (火) 09:45

ウディ・アレン監督     ロングライド

私はウディ・アレン監督作品はかなり食い合わせが悪いんですが、たまたまギンレイホールではちどりを見に来たら、時間があったので、ま、たまにはいいか、と思って、観ることにしました。

ウディ・アレン監督ってずっと同じ事しかしてないし、基本、諦観というテーマからは絶対に変わらないし、みんな、それは知ってるし、いちいち勿体ぶる感覚が、凄く嫌味に感じてきましたし。そもそもロリコンだし、養子に手を出すし、以下略します。つまり合わない監督として認識していました。

ハイソなNY育ちのギャツビー(ティモシー・シャラメ もうこのネーミングが!どうしてもスコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』を思い起こします)は、スノッブな母親から逃れる為に入り直した大学で知り合ったアシュレー(エル・ファニング)と付き合う事になり、アシュレーの映画監督インタビューに付き添って、NYに帰ってきますが…というのが冒頭です。

いやいや、オシャレな、そのスノッブな立場に立っていられるからの、その持てる者の何物でもない感というか不安感、そりゃ大変心地よいモノでしょう、と思いました。

こんなカッコいいティモシー・シャラメが憂いた表情で、持てる者のオーラ出したら、誰でもやられちゃいます。

エル・ファニングの田舎っぽさから立ち上がる、それでも洗練されきってない素のあどけなさが残った笑顔はまさに天然の美しさ、誰でも大好きになりますよね。

ジャズスタンダードの心地よさ、画角の確かさ、光加減の妙、上手いです。

えっと、私、ウディ・アレン監督作品って嫌いなんですよ、基本。ただ。

この映画、凄く良かった。

ウディ・アレン臭がかなり薄まってて、私は好きです、はっきり上手いです。

ただ、これはどうか?と思う程の脚本でもありますし、やはり基本的には好きになれないんです、けれど、脚本抜きにしてみれば、確かに画角や俳優の演出、流石にものすごい数の映画を撮って来た人としての上手さを感じました。その脚本でさえ、見ている間は気にならなかったです、見終わった後で、いくら何でもその母親の職業の告白はやり過ぎだろう!と思いましたが、見ている間は気にならなかったくらい、映画に没頭出来ました。

ええ、素晴らしく良かったです。今までのウディ・アレン作品の評価は変わらない、だが、この映画は素晴らしかった。

今までウディ・アレン監督作品が好きじゃなかった方に、オススメ致します。

ま、とは言え、この後に観た「はちどり」の衝撃は大きかったです、Coming   Soon   !

カテゴリー: 映画 感想 | 1 Comment »
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