河合 勇人 内田英治 監督 Netflix
非常に面白かった「全裸監督」のシーズン2です。日本の地上波のドラマがどんどん窮屈になっていき、最近は全く見なくなってしまったのですが、何と言いますか、対象年齢がとても低いのが原因な気がします。映画の方がそういう意味で面白いですし、およそ2時間で完結してくれますし。ドラマにはドラマの面白さがある事も十分承知していますけれど。それにしても、とにかく美男美女の恋愛の話しだけ、だとどうしても興味が湧かないです・・・
かなり破天荒は人物を主役に据えていますし、それはシーズン1で十分に理解出来ました。そして、昭和、を扱っている作品ですが、今作はどちらかと言うと、バブルを扱った作品です。
人により、昭和に持つイメージが違うと思いますが、懐かしくもあり、がさつで汚いイメージもあります。が、この混沌とした感じ、清濁が併せ持つ何とも言えない(どんな時代でも当たり前ですけれど、一面的ではない)ある種の深みがあると思いますが、シーズン2は平成というよりも、バブルの時代なので、すごく、底が浅くて、拝金で、頭が悪い感じがあります。
シーズン1で成功を収めた村西(山田孝之)は、インタビューを受けています。1990年くらいでしょうか?24時間闘えますか?という飲み物のCMに出演するくらいお茶の間に進出している状態なのですが・・・というのが冒頭です。
さらに、村西監督の構想に新たな軸を紹介する銀行員に吉田栄作が出演していたり、非常にカメオ出演の多いのも特徴でしょう。
シーズン2はシーズン1の時ほどの衝撃は少なかったように思います。それだけ僅か2年ほどで、私たちの生活の中に、Netflixが入り込んだとも言えると思います。クオリティが高いし早いので・・・
この主要人物の中では私が面白いと思うのは川田(玉山鉄二)です。ちょっとしたコメディーリリーフであり、だんだんと語りてになってゆく感じがします。
また、謹慎中ではありますが、ピエールの瀧氏が復帰していて、嬉しい限りです。もちろん悪い事をしたわけですし、罰も受けているわけですけれど、病気なので治しても欲しい。でも出てくれて嬉しいです。
私の疑問は、主役女性に対しての村西さんの距離の置き方、その原因があまり明確化されていない事、そして確かに早すぎたかもしれませんけれど、衛星放送に固執する意味が分からなかったです。多分新しいモノ、革新的な事を追い求める方なんだとは思いますが・・・
3人組で始まった村西さんの冒険の結末を描いた作品。音楽の使い方も、贅沢です。
ラストのとある有名な横断歩道の場面は、本当にどうやって撮影したのか?興味が湧きました。それに恐らく、女性が見る事を確信して作られているのも現代性を感じましたが、トシ役の方のモデルの方はいったいどんな方だったのでしょうか・・・
それにしても山田孝之さんの村西さんへの顔の近づけ方似せ方は凄いと思います、村西さんの顔を見ましたが、本当にそっくりですね・・・そして、私はとある田舎で生活していた時代の話しなので、とにかく全然知らない東京が見れます。渋谷ってバブルの頃はあんなだったんでしょうね。
山田孝之さんに興味のある方に、オススメ致します。