ウケ・ホーヘンダイク監督 unplugged
2021年見逃し後追い作品 その7
今年は個人的には西洋美術について触れる機会が多くなったと思います、全部、Youtubeの「オトナの教養講座」のおかげなんですけれど、いろいろ書籍も手に取りましたし、やはりゴッホの糸杉を生で見れたのが本当に素晴らしい体験でした。そんな今年の映画の縁を感じさせてくれる映画なので、見ました。
ウケ・ホーヘンダイク監督作品は「ようこそアムステルダム美術館へ」を見ています。
若い貴族出身の画商がオークションで落とした1枚の絵をレンブラントの真作と主張するヤン・シックスⅪ世は、コレクターにいろいろと解説しています・・・というのが冒頭です。
レンブラントの絵画をめぐる3つのストーリィで出来上がっています。1つは若い貴族出身の画商ヤン・シックスⅪ世のレンブラントの真作か贋作か?2つ目はスコットランドのバックルー侯爵家が所有するレンブラントの読書する女の絵画を屋敷のどこに置くのか?そして3つ目はフランスのロスチャイルド家が所有していた2枚のレンブラントの肖像画を巡ってフランスのルーヴル美術館とアムステルダム美術館の争い、です。
どれも一癖も二癖もある登場人物で、まぁそういう人間観察が面白いですし、やはりフランスは好きな国で行ってみたいのですが、こういう所は凄く嫌ですね、アムステルダム美術館の人は本当にかわいそうです・・・
また、スコットランドの貴族の家のなにもかもが本当に凄く美しい。家具もなにもかも。そういう意味では、フランスのロスチャイルド家の雑然としている家の、めちゃくちゃ高そうなインテリア含む美術品が無造作に置いてあるのも物凄かったです・・・そして、確実に、あ、ドガのあれだ!ってのがあって、本当の金持ちってこういう世界なんだな、と思いました。積み上げられてきた富が、マジで段違いですね。「あのこは貴族」(の感想は こちら )に出てくる金持ちなんて全然たいしたことないなって思えますよ。
また、画商の世界って本当に凄く厳しい世界なんだと思います。私はレンブラントの絵がたくさん見られるのでオランダにも行ってみたいけれど、ヤン・シックスⅪ世の着てるスーツのテクスチャーを想像すると、凄くイイんだろうな、と思います。
しかしもう少し絵画の価値を変えないと、どこまでも高くなるような気がする・・・そして出来ればいろいろな人が見れる環境がいいよな~と思いました。
美術に興味がある方にオススメ致します。