清水・ハン・栄治監督 東映ビデオ
2021年見逃し後追い作品 その8
ちょっとヘヴィー過ぎる感じがしたので手を出すのが躊躇われたのですが、隣国とも言えるますし、かなりリアル、という話しも聞くので観てみました。
日本からの帰化事業で平壌に暮らすヨハンは、父母と妹と一緒です。ですが、いつも一緒に遊んでいる家族が急に疎遠になり・・・というのが冒頭です。
何と言いますか、めちゃくちゃシビアな現実世界のひとつですね・・・
ある程度は想像していましたけれど、実際にアニメーションとは言え、しかも現代のアニメーションの技術で言えば比較的稚拙、と捉えられかねないくらいポリゴンっぽいのですが、これは恐らくわざと、故意だと思います。何しろあまりに悲惨なので、これくらいでちょうど良かったと思います。
独裁国家、強制収容所の存在、核開発、拉致、まぁ本当にどこまでもヒドイ世界ですけれど、現実なんだと思います。そして、その社会で生きていくためには、その不正なやり方を享受するしかないのが実情なのだと思います。でもヨハンの行動は素晴らしい。
個人的にはここまでではありませんけれど、江戸時代の身分制の厳しさは、少し似ているような気がしますし結局、徳川が薩長に変わっただけのようにも取れます。いきなり独裁国家になったのではなく、恐らく徐々に変わっていくわけで、政治に諦めると何が起こるか分からないので、緊張関係は必要だと思います。
私なら2時間で死んじゃうと思います・・・
生きている人間の恐ろしさについて知りたい方にオススメ致します。