A・T・ホワイト監督 KOOKSFILM U-NEXT
映画好きな友人からオススメして頂いたので。
誰かのお葬式に参加している主人公オープリー(バージニア・ガードナー)はいたたまれなくなり、早々に葬儀を後にするのですが・・・というのが冒頭です。
まず、映像美が素晴らしいです。女優さんもかなり頑張っていますし、なかなか見応えある作品です。ただ、最初は何の話しをしているのか?ちょっと判断に苦しみました。ですが、映像は素晴らしく美しいし、新鮮な驚きがあります。
恐らく、それほど潤沢な予算があるわけではないのに、凄く映像がフレッシュで、良い意味で驚かされます。
で、私もあまりストーリィはよく理解出来なかったですし、冒頭にハリウッドではよくある、
実話に基づく物語 BASED ON A TRUE STORY
という表記にも、余計に分からなかったのですが、公式サイトの監督インタビューで、かなり理解出来ました。
かなり納得出来ましたし、補完として必要なインタビューです。
これは、実際にある人に起こった出来事なんだと、理解出来ました。
ある意味 喪失+名曲Mr Summertime の話しなんです、凄く個人的な話し。
かなり好きな映画になりました。こういうオシマイの話しって大好物です。
それと、主人公が着る事になる、あのモフモフオオカミコートが欲しい!!!!!!
映像美に興味がある方に、喪失に興味がある方に、オススメ致します。
アテンション・プリーズ!
ここからネタバレありの感想になります。未見の方はご遠慮くださいませ。
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やはりこれは監督本人の体験談だと思います。
親しい友人(ミックステープを交換し合うほどに!)がかなり若い段階で亡くなられてしまった後、なんとか生活を維持するために藻掻いた、その心象風景の映画であり、その友人の病気で苦し時に、自分は、自らの浮気が原因で離婚騒動の真っ最中で、友人を助けに行けなかった罪を背負っている監督本人の話しだと理解すると、凄く飲み込みやすいと感じました。
その他のコードとか曲とか怪物とかは本当にどうでも良い、ある程度、どうでも良い出来事で、トピックなんだと思います。ただ、曲はなかなか素晴らしかったです。トランシーバーとかの小物も面白いですし。
それと、トランシーバーでの会話とか、急に場面転換とかは、恐らく精神状態が普通じゃない人、うつ傾向、の人にはよくある事で、私もネガティブ思考の酔いに塗埋もれていると、自分と世界との間に被膜のようなベールがあり(分厚くしようと思えばかなり分厚く出来ます)、他者からの信号とか会話とかニュアンスが全く通じなくなる事が経験としてありますし、殻に閉じこもりたくなる場合は、出来ます。
その暗喩なんだと思いました。
そう言う意味で、希望でもあり、破滅でもあり、殻を破る話し。説明しないところも大好きです。 なかなかの映像美だと思います。