井の頭歯科

「シリアスマン」を観ました

2023年11月10日 (金) 09:26

ジョエル・コーエン イーサン・コーエン監督   FOCUS   U-NEXT
今年はまだ1本も観てなかったな、と気づき、好きな監督の未鑑賞作品がU-NEXTにあったので、観ておこうと思ったので。
コーエン兄弟監督作品、大好きです。まだいくつか取りこぼしで未鑑賞の作品があるのですが、「ファーゴ」「ビッグ・リボウスキ」は特に好きな作品です。
身に降りかかる出来事をありのままに受け入れよ ラシ
この字幕が浮かび上がった後、中世と思われる石作りの家に夫が帰りつくなり、妻に向かって今日起きた出来事を語るのですが・・・というのが冒頭です。
アメリカにおけるユダヤ人社会を扱った映画です。なので、少しワカラナイ部分もあるのですが、基本的にコーエン兄弟監督作品ですから、ブラックなコメディ、です。
真面目な男に降りかかる数々の理不尽に、主人公が振り回される現代の寓話だと思えば、ほぼほぼ間違いないと思います。
寓話って、昔話と思っていれば、教訓やらあくまでお伽話として楽しめますけれど、それを現代の映画で見せられると、やはりブラックなおかしみ、あると思います。
多分ですけれど、無宗教者の私ですら知っている『ヨブ記』を基にしていると思われます。
いろいろ思う所ありますけれど、私も当たり前に同じですけれど、理不尽に満ちたこの世界で、神様という人間の上位存在を妄想してなんとか現実に折り合いをつけていた頃の人類の哀しみ、を考えてしまいますし、この主人公の立場に置かれたら、というか、皆生きているだけで置かれている、等価な存在だと思うのですが、必死にオールをこぎ続けるしかないのだと思います。俯瞰で観られたら、大変恥ずかしく、おかしみを感じさせるとしても。
神さまを考える事は、きっと終末を考える事に繋がると思いますし、だからこそ、その中に一定数、終末を求める層があり、又その中にさらに、その終末を引き起こそうと考える存在が生まれやすい事を考えると、すべての宗教にカルト化する恐れがある、と個人的には思います。
それでも、生きていかなければならないみなさんに、オススメ致します。
で、観終わってから、予告編を観たのですが、この予告編が上手い!と思ったら監督自らが編集してました!もうこの予告編が面白すぎる!
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