ジャン=ピエール・メルヴィル監督 日本ヘラルド U-NEXT
デヴィッド・フィンチャー監督作品「ザ・キラー」の基ネタ映画という噂を聞いたので、観ました。確かに!です。
サムライの孤独ほど深いものは無い
さらに深い孤独があるとすればジャングルにいるトラのそれだけだ
≪武士道≫より
という字幕と共に男(アラン・ドロン)が横たわっている一室が映し出されていて・・・というのが冒頭です。
いわゆるフィルム・ノワール作品だと思います。そして、殺し屋を職業としているアラン・ドロンの映画です。
これ、本当にデヴィッド・フィンチャー監督の最新作「ザ・キラー」です、いや、その基ネタと言えると思います、そっくり!
決定的に違うのは、アラン・ドロンは喋らないしモノローグも無いのに対して、ファスベンダーはずっとモノローグが続く、というくらいです。それは結構決定的に違うと思いますけれど、ベクトルは同じ方向の映画。
武士道は新渡戸稲造著作の本だと思われます。
ダンディズムに貫かれた作品!
ただ「侍」を「サムライ」として、どう解釈するか、日本人ではありますが、侍から受けるイメージ(日本人とは言え、誰も今となっては、本当の侍を観た事がある人はいないですし・・・)は結構人によると思いますし、それをさらにフランス人監督がどう感じたのか?を、どう受け取るのか?という事になると思います。
アラン・ドロンは確かにカッコイイですし、敵役となる刑事の存在も、結構イイです、この刑事から私は黒澤明監督「天国と地獄」の仲代達也が演じた刑事を思い出したりしました。
実際のアラン・ドロンの奥さんであったナタリー・ドロンの映画デビュー作品でもあるようです。奥さんのナタリーさんも美人。でも演技の印象はあまり残らなかったな・・・
でもラストは確かに、武士道、というか葉隠れを思い起こしますね。
デヴィッド・フィンチャー監督作品「ザ・キラー」を観た方に、オススメ致します。