今年もお世話になりました。
今年は大晦日に休日応急診療の当番になり、なかなか大変です、17時までは対応致します。
今年は帯状疱疹になり、体力の限界を感じています・・・前期高齢者として、自覚をもって生きて行こうと思います。
ついに晩年に入ったという自覚あります。
今年は映画館で29本、U-NEXTで36本、Netflixで26本、Amazonprimeで4本、DVDで8本、Youtubeで4本、合計だと107本、うち2023年日本公開映画が46本でした。46/107だったわけです。
毎年新作映画を月に3本くらいみたいな、出来れば年間に100本映画が観れたら幸せだな、と思っていますので、36/100が達成できてよかったです。
今年も個人的な年間のベスト10映画を書いておこうと思います。もちろん、今の気分なので、明日になれば変わります。
10位 イニシェリン島の精霊 マーティン・マクドナー監督
凄く変な映画だと思うんです、話の筋として。でも、壮大な自然の中、ある種の田舎というか完全な孤立した村での人間関係を描いた作品。ちょっとどうかと思う男性同士の関係性、狂気を感じますし、同時に憐みも感じます。こういう時のコリン・ファレルの顔、説得力が凄すぎる。
9位 ザ・キラー デヴィッド・フィンチャー監督
スタイリッシュ!なんだけど、なんか変。プロフェッショナルって何?と考えさせられたのですが、これ振り返って今考えてみると、もしかして笑わせようとしていたのかも?とも考えてしまいます。だとしたら、スタイリッシュ過ぎてしまうと思うのですが。でも好きな映画です。
8位 TAR/ター トッド・フィールド監督
観終わった時にはキャンセルカルチャーという概念までちゃんと理解してなかったのですが、その後確かにキャンセルカルチャーの映画とも言えなくもないとは思うのですが、私は権力者の、それも女性であっても、同じような欠落がある話しなのかな?とも思ってます。
7位 いつかの君にもわかること ウンベルト・パゾリーニ監督
誰しも失われる事を理解した上での未来の話しで、とても小さな作品ですし、小さな話しなのですが、忘れがたい重みのある映画。
6位 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 古賀豪監督
アニメーション映画で出来る事をやりきる、脚本から手を抜かない、その上で積み上げられる事を全部やる、というまっとうな作品で、子供騙しにならない、大人が本気で子供の為を想って作られた傑作。
5位 アラビアンナイト三千年の願い ジョージ・ミラー監督
あの、ジョージ・ミラー監督が、今年も映画を公開してくれた、というだけでも凄いのに。そして非常に丁寧で、お伽話にしない所が素晴らしい。だからこそ、大人に響くお話しなんだと思います。
2位 aftersun/アフターサン シャーロット・ウェルズ監督
今年は同率2位が3作品あります。思い出す中で繋がる作品として、映画体験の体験として、間違いなく傑作で、2023年という年に最もふさわしい作品。しかもシャーロット監督はコレが長編デビュー作品・・・恐ろしすぎる・・・
2位 カード・カウンター ポール・シュレイダー監督
私はこの作品が名作「タクシードライバー」と似ているとは思えないです。似ている、と思えば似ているかも知れませんけれど、よっぽどスタイリッシュ。洗練されていると思いますし、オスカー・アイザックの個性が光る素晴らしい作品。きっとアフターサンはみんなが2023年の映画として記憶すると思うけれど、私はこの作品も同じくらい重要。
2位 普通の人々:彼らを駆り立てる狂気 マンフレッド・オルデンブルク監督
今年観た中で最も、多くの人が観ればいいのに、と思った作品です。ですが、そういう作品はきっと星の数ほどあると思います。たかだか年間100本しか観ていないのに、こういう作品に巡り合えたことが嬉しい。「福田村事件」は作られた事が素晴らしい作品ですけれど、この映画と同じベクトルを含む作品ですが、何もかもこの作品まで届いていないな、と思います。
1位 オオカミの家 クリスト―バル・レオン ホアキン・コシーニャ監督
2023年の映画の中で断トツに突き抜けた作品。観た事が無い、という衝撃度だけでなく、あまりに狂気を感じさせるのに、目が離せない、悪夢の現実化な作品。多分、精神的に支配された事がある人の思考の地獄の可視化。前衛アート作品なのに、キャッチ―。相反する何かが存在する稀有な作品。向かない人には向かないけど。
来年も元気で生きていられたら、映画を観て、現実を忘れたいです。起きているのにみられる夢が、私のとっての映画です。