井の頭歯科

「DUNE part own」を観ました

2024年4月12日 (金) 09:22

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督     ワーナーブラザーズ     U-NEXT
2024年公開映画/2024年に観た映画  目標 36/100です。 現在は5/32
私は1970年生まれなので、どうしても、15歳の時に観た「デューン/砂の惑星」、そして大学時代にどっぷりハマってしまった「ツインピークス」のデビッド・リンチ監督に恩義があり、どうしてもリメイクの話しに上手く乗れませんでした・・・1985年公開「デューン/砂の惑星」の衝撃は大きかったですし、原作は未読ですけれど、ポール・アトレイデスといえば、カイル・クーパー捜査官・マクラクランな訳です。たとえ、ホドルスキーが駄作だと言っていても、私が丸の内ピカデリーで観た興奮、翌週くらいに観た「ネバーエンディングストーリー」と共に、忘れられないわけです。
それにドゥニさんの「灼熱の魂」もとある理由で全然乗れなかった作品なので、確かにそつがない監督だとは思いますけれど、そこまでの思い入れはありません。
ですけれど、あまりにpart twoの評判がよく、そして出来るならIMAXで観たいと考えるに至り、一応、全然話しは進んでいないらしい、というくらいには情報を知ってしまっていたのですが、履修しておこうと思って観ました。
10191年砂の惑星アラキスではスパイスを搾取している皇帝配下のハルコネン男爵が去り、アトレイデス家が次の統治者としての命を受けるのですが・・・というのが冒頭です。
ええええ!凄くイイじゃないですか!
世界観といい、まぁCGなんでしょうけれど、宇宙船とか飛行機というか羽ばたき機という造形も良かったですし、全体的な見え方見せ方、凄く映像作品として進歩してる!確かにこれは凄い。もちろん当時のデビッド・リンチの頑張りが、相当凄い事だというのは理解出来ます、これを観る事によって。でも、確かに素晴らしい映像美だと思います。サンドワームについては、リンチ作品の方が好みですけれど、ちゃんと巨大さが分かるし、砂に沈み込む描写は新しいですし、進化してる!
キャストも凄く豪華です。まず主演のティモシー・シャラメさんの美貌は、最近の万人受けするスター俳優という立ち位置で言えば、これは新たなハリウッド・スターと言って良いのではないでしょうか?もうずっと前からハリウッド・スターだとも言えますけれど、映画が好みの趣味じゃない人にも浸透したのではないか?とも思います、特に日本で。だって、その前の有名なハリウッド・スターって誰でしょう?もしかすると、レオ様くらいまで空いている気がします・・・体感ですけれど。もちろん、人の好みの問題もありますけれど、ジョセフ・ゴードン=レヴィットがどんなにカッコイイと思っていても、ハリウッドスターではない気がしますし、ライアン・ゴズリングは苦労人のイメージが強くありますし。多分、通称とか、ニックネームとか、何故か簡略化した名前が付いた時に、うちの国の人口に膾炙した、と言える感じになるので、それって本気で、レオ様とかブラピとかになっちゃうわけです・・・若手で顔がイイというのは貴重ですし、絵になる、というだけで貴重。これからも、頑張って欲しいけれど、「DON’T LOOK UP」みたいな作品にも出て欲しいです。
そして、全然期待してなかったけど、レベッカ・ファーガソンが結構良かった。リンチ版だと、それほどの印象を残すキャラクターじゃなかった気がしますけれど、とにかく運命に恵まれているおぼっちゃんであるポールを庇護下に於いている、謎の母親って感じで、原作読んでないだけに、この部分の関係性が良く分からないのですが、不穏感と過保護の曖昧さがあり、なんだかイイ感じだったと思います。これはpart twoでひっくり返るかも知れないですけれど。
それと、やはりオスカー・カードカウンター・アイザックの、冷たい視線最高です。もうすべてを受け入れる気満々で、その上覚悟も決まってるというか、決まり過ぎている感じが、渋くて最高です。お父さんにしては若いけれど、まぁ、いいでしょう。
それとやはり1番良かったのはダンカン役のジェイソン・モモアです。ポールとダンカンのバディ感だけで、もう最高です。ジェイソン・モモアさん、私は初めて観たのですが、存在感と体の大きさすげぇ。もう背中を預けられる感、最高。この手の人はマ・ドンソクさん含め、好ましいキャラクターの人多いですけれど、その中でも華があって愛嬌があるの、ズルいです。今後も注目したい。
それと、ハルコネン男爵の甥をこの感じの人にするのは、逃げともいえるけれど、正解な気がします。だってだれもスティングには勝てないし。ただ、ハルコネン男爵はもっとイボイボにして欲しかったなぁ。
そしてヒロインのゼンデイヤ、この人も引っ張りだこですねぇ。そして凄く、フレメンっぽい。青い瞳も似合ってる。キャスティングいいですね。
で、全然話し進んでないじゃないか、という声理解はしますけれど、これすっごく良かったと私は思います。起承転結で言えば、ちゃんと起承までは行ってると思いますし、ラストにちゃんと仕掛けがある、ちょっとしょぼいとも言えるけれど、ちゃんとある。
なかなか素晴らしいリメイク映画、だと思いました。あくまでリメイク。現代風にちゃんとなってる。しかし、それこそ、これは、リンチ版があったからこそ、なわけです。確かに、興行的にも失敗だったかもしれないし、ホドルスキーにも酷評されたかも知れないけれど、15歳の私には凄く新鮮な映画体験だったので、それで十分です。
とは言え、観ないよりも観て良かった。part2楽しみなんで、これはIMAX行こうと思います。
リンチ版最高なんで観なくていいや、と思ってる人にオススメ致します。
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