クレイグ・ギレスピー監督 ブラックベア・ピクチャーズ U-NEXT
2024年公開映画/2024年に観た映画 目標 36/100です。 現在は20/72
これは映画館に観に行きたかった、そしてその後お酒呑みながら感想戦を誰かとしたかったです。ここ最近の中では最高にポール・ダノが輝いている映画作品。
実話に基づく物語 という字幕に続いて。
2021年1月25日 フロリダ州マイアミ ある男が広大な屋敷と思われる場所で携帯電話で誰かと話しているのですが・・・というが冒頭です。
私は株と言うモノをやった事が無く、投資も皆無で、およそお金に縁が無い生活を送っているのですが、それでも生活にお金はかかりますし、金融関係や経済に全く興味が湧かない人間でもあるので、この作品が理解出来るか?不安はありましたが、良く出来ていて杞憂でした。
経済や株について何も知らない、というのは現在においては無知と同義な感覚、ちょっと芽生えてしまっていますが、しょうがないです、興味が無いので・・・多分いろいろ損をしているんだと思いますし、いろいろ馬鹿に見えるとも思いますが、やはり正直訳がワカラナイ、という感覚、それに経済学者とか経済アナリスト、という人々の意見が結構割れていて、しかもあまり当たっていない、という感覚もあり、どうにも信用が置けないのです。
しかし、この映画はかなり単純に焦点を絞ってくれていたので私のような経済白痴にもある程度理解出来るのは有り難いです。
これは大口の資産家(しかも丁寧に字幕で推定純資産額まで表示してくれています、鬼滅の刃の鬼の目の数字みたい)と、主人公ローリング・キティ(ポール・ダノ)がネット上で主張した『魅力的な銘柄株 ゲームストップ』という株の評価についての映画だと思います。その評価は、株価で表されますが、株価に現れない価値がある、と主張し、空売りをしている資産家とは完全に立場が逆です。
この対決が見ものなのですが、ローリング・キティ扮するポール・ダノがとにかくキュートです。凄く馬鹿っぽさを残しつつ社会に適応何とかしている感じの幼い父でもあり、Youtuberでもあるわけです。
ネット上で一部の熱心な人々からカリスマのごとく崇められているローリング・キティのヘアバンドと、猫Tシャツだけで、個人的にはイイ人確定なんですけれど、その信念のような部分に価値を感じましたし、出来の悪い弟との掛け合いも非常に肌感覚で理解出来ますし、単純に好きとか嫌いとかじゃない関係性が、良く描けていると思います。
恐らく、テレビで放送されるほどのニュースだったのでしょうから、当時を知っている人からすると、痛快な部分もあったと思います。
それと、セス・ローゲンは安定の顔芸で、イイです。どうせならビル・ヘイダーも資産家役で出てきて欲しかったなぁ。
しかし手軽に、スマートフォン(なんか、どうしてもスマートフォンを略すの、単純に語彙が美しくないから使いたくない)で大量の金銭や株の売買が出来る事が単純に怖いと感じます・・・
結構な猫映画だとも言えますが、もっと生きている猫が見たくなった。
ポール・ダノのファンに、オススメします。