アレクサンダー・ロックウェル監督 トライトンピクチャーズ U-NEXT
2024年公開映画/2024年に観た映画 目標 36/100です。 現在は27/90
恐らく1993年末か1994年に東京のミニシアターで観た事は覚えているし、永瀬正敏が宣伝で「これがバディ映画」と言ってて、この時、私は初めてバディの意味を知りました。でも、どの劇場だったのか?思い出せない・・・渋谷だった気もするし、六本木のウェイヴの地下の映画館だった気もするし、もしかすると日比谷?といろいろ思い出しているのですが、はっきりしないもやもやしています・・・
父は生まれた日に死んだ、ドストエフスキーとニーチェに育てられた、12の時に母が僕を心霊術師に見せると前世は映画カメラに頭をぶつけて意識不明で死亡、現世は映画アレルギーだと言った きっと人違いだ とアルドルフォ・ロロ(スティーブ・ブシェミ)という映画監督志望の青年が独白していて・・・というのが冒頭です。
懐かしい。
当時は分からなかった部分も多かったと思いますし、それよりもずっと背伸びがしたかった時期でもあったので、永瀬正敏さんが最高のバディ映画、と言われたら観に行きますよね。
まずスティーブ・ピンク・ブシェミが愛嬌あります。愛嬌って本当に強い。
そのスティーブ・ブシェミを超える存在感を醸し出しているのがジョーことシーモア・カッセルです。この人の愛嬌というか人なっつこさと風呂敷の大きさは、ちょっとなかなか出せる人いないんじゃないでしょうか?
凄く短いスケッチのような場面の連続で、それはある種のリズムを出してくれていますけれど、同時に何処か非現実性も高まる感じがします、何と言ってもこのジョーだけが映画のエンジンな感じになってしまいますし、そもそも現実味が薄い。それでも魅力だけで持ってけるの凄いです。
ジム・ジャームッシュもいいなぁ。
何となく、私もそう思うし、だからこそ観たわけですけれど、この映画を観ている、好きだと言っておけば、サブカル界隈では何とかなる感じがします。
でも、そういう事抜きにして、今見返しても、面白かったです。
海、山、名所、の次に来るのが煙か土か食い物なんだとして、海の強さって確かにありますね。