井の頭歯科

「フォール・ガイ」を観ました

2024年10月1日 (火) 09:28

デヴィッド・リーチ監督     ユニバーサル・ピクチャーズ     トーホー新宿
2024年公開映画/2024年に観た映画  目標 36/100です。 現在は28/91
なんとか劇場に間に合いました。ライアン・ゴズリング、それも「ナイス・ガイズ」的なライアン・ゴズリングを劇場で観られるのに間に合わなかったなんてシャレになりませんから。
ライアン・ゴズリングが好きな方にオススメします!おわり
でもイイのですが、備忘録の為に。
私はアクション映画に詳しくない上に、あまり良いファンとは言えないと思います。火薬の量と映画の素晴らしさは比例関係には無いと考えていますし、何でもかんでもヒャッハーと楽しくなれないネガティブな人間ですし。
しかし本作は映画の中のスタントの人をクローズアップして、スタントだけでなく、いわゆる裏方さん方の活動を知る事が出来る作品だと思います。そして、その特技を生かした活躍どころのある映画。
なので、スタント含む裏方にスポットライトを当てる映画でありますし、映画を作るという時に必要な裏方さん方の仕事を垣間見れる(誇張はあるかも知れませんけれど)と言う意味でも映画愛のある作品。
監督のデヴィッド・リーチさんはどうやらスタントから監督になって人のようで、だとすると本作にとって最高の監督だと思いますし、脚本も、いろいろツッコミどころは存在すると思いますけれど、そこよりも、映画の細部を構築するのに必要な技術や努力に対しての説明や称賛に溢れていて、そこをこそ見せる映画なので、ある種強引でもありますけれど、良かったし充分に練られていると感じました。
そこに、画面の工夫も、かなり見受けられますし、ドラッギーな表現、スプリットといろいろやっています。
しかし何と言っても、スタントの人の魅力に尽きると思います。
なにしろこの映画は主演のダブルとしてのスタントを主役にして、映画内映画を作る話しの中に、謎を追う要素も入った、かなりの入れ子構造で、メタ的な楽しみを最も追及している作品ですから、そこをこそ楽しむべき作品だと思います。
しかも、スタントを演じているライアン・ゴズリング、のスタントはまた別の人が行っているわけで、凄く複雑。でも、この人たちがいないと映画にならないわけです。
まぁあまりに主演者を貶めるのは、どうかな、とは思いますけれど、最近は主演者のダブルにリスペクトを感じさせる映画があって心地よいですし、その最たるものはクエンティン・タランティーノの「Once Upon a Time in… Hollywood」だと思います、私にとって、ですけれど。
しかしライアン・ゴズリングは本当にかっこいいのに3枚目が上手いです。少しダメ要素が入っているのが本当にキュートと言える俳優さん。いつかそう言う意味でジョセフ・ゴードン=レヴィットと共演して欲しいなぁ。
曲の使い方もサイコーでしたし(なつい)、エミリー・ブラントも可愛かった。
そして脚本はとても現代的。恐らく、こういうスタントという体力や技術が必要な仕事ってやっぱりタランティーノ作品ですけれど「デス・プルーフ」の時みたいに女性であっても、なマッチョさみたいなモノもあると思うのですが、そこを超える表現をしていて、良かったです。
エンドロールも最高でした。
肉体を酷使出来る若いホモサピエンスカッコイイです。私は老人なので、もうそういう事は無理だな、と思う次第。
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