リドリー・スコット監督 ドリームワークス U-NEXT
2024年公開映画/2024年に観た映画 目標 36/100です。 現在は29/94
どうやらグラディエーターⅡが製作されているらしいという情報を聞きました。そういえば、観てないな、と思い、予習の為に、観たのですが、なんか、Ⅱはもういいかな、というのが感想です・・・だって、これ、ヒャッハー的な面白さしか感じられない・・・いやもちろん、リドリー・スコット監督作品ですので、ちゃんとしているし、莫大な資本が投資され回収されている作品なので、ハリウッド大作として優秀なんですけれど、個人的にはさっぱりな作品。
マルクス・アウレリウス皇帝が前線であるゲルマニウムの戦いに赴き・・・というのが冒頭です。
ラ、ラッセル・クロウが細い!!そしてホアキン・フェニックスが若すぎる!!!という訳で調べてみると2000年!の作品四半世紀前の作品だったんですね。
リドリー・スコット監督も1970年代から作品を発表している巨匠ですし、意味がある作品だとも思うのですが、脚本がちょっと・・・そう言えばエイリアンシリーズの生みの親として、乗り出してきて製作した「プロメテウス」も映像は綺麗なんですけれど、脚本が全然乗れませんし雑。そう言う所のある監督でしたね・・・
マルクス・アウレリウス!と言えば自省録ですし、今も読み続けていますけれど、筋が無いから追いにくい・・・なかなか進みませんけれど、五賢帝と呼ばれる一人でもありますし、プラトンのいう哲学的支配者ですし、なかなか興味深いのですが、なにしろ評価を下げているのが、息子コモドゥスを皇帝にしている事なんですね。
ですが、史実は分からないけれど、マルクス・アウレリウスは共同統治の皇帝も居ましたし、共和制に戻そうともしてないと思いますし、いろいろ気になる描写や設定が多いのですが、完全に否定も出来ないのですけれど、何となく、作品としてのスペクタクル、そして感情移入させる器としてのラッセル・クロウの役としてエンターテイメント作品に仕上げていると思います。で、そこが評価されているのでしょうし、私はそこが雑、と思う訳です。
冒頭の戦闘シーンはすさまじく、お金がかかっていますし、壮大なスケールで時間差の攻撃を見せてくれますし、素晴らしいのですが、このシーンが丸ごとカットされても、別に映画のストーリィとしては何の問題もないくらい、の場面です・・・だから凄く飲み込みにくい・・・あくまでエンターテイメント性を重視しているのだと理解出来ても、もう少し脚本として練れたと思うのです。
それに、皇帝の息子コモドゥスの性格を表すシーンは必要だったと思います、過去の改装シーンでも入れておけば、もっと際立たせる事が出来たと思うのです・・・
ローマ史はなかなか面白いですし、幅広くたくさんの知識が求められますけれど、もう少し史実に沿っても良かったんじゃないでしょうか?特にラストは全然全く納得出来ません・・・いやさすがにそれは無いんじゃ・・・と思いました・・・
という訳で、ローマ史に詳しくなくて、娯楽映画を求めている人に、オススメします。
Ⅱは、もう映画館で観なくても良いかな、という気分にはさせてくれました・・・