レイチェル・ランバート監督 楽舎 U-NEXT
2024年公開映画/2024年に観た映画 目標 36/100です。 現在は42/114
デイジー・リドリーの主演でプロデュース作品だったので。そもそも死に興味もありますし。死について考えている人にも興味がある。
道の排水溝にたまる果物が腐りかけていたり、坂道の上から海が見える風景だったりに合わせてハープの美しい旋律が流れ・・・というのが冒頭です。
原題は「Sometimes I Think About Dying」割合しっかりタイトルにされてたし、やはり死についての映画でした。
私も時々考えます。なんでダメなのか?責任放棄なんだろうし、もっと恵まれない生きたくても生きられない人の事を考えろとかも理解出来るけれど、そもそも誰でもいつかは訪れるわけで、なんで早く選択する事がダメなのか?の説明になってないと、割合子供のころから気になってはいたけれど、人に話すような事ではないのは理解してました。単純に興味がある、という事ですね。
主人公フランは、他者との距離の取り方がワカラナイ、そして空想の世界は安定している、という2点だけで、職場と家の往復だけの毎日ですが、基本的には特に不満なく暮らしています。
しかし、ここに職場の新人がやってきて、物語は動き始めます。
最初のリンゴとか、職場の同僚とか、何気に眠り姫的なファンタジーを踏襲しているのかな?暗喩としてとれる解釈でもありそうですし、なんなら白雪姫とかも行けそう。
でも、当然家族という檻(と澱)があったはずで、その辺はご都合よくカットされてて、なんなんですけれど、まぁ自我の扉を開ける儀式的な何かの話しだと思いました。
デイジー・リドリーが、オーラを消しているのは、いいです。ここまで消せるんだと思うと、やはり役者さんってスゴイ。
この港町に行ってみたくなりました。
でも、映画としては、この街、音楽の美しさ、デイジー・リドリーに支えられているだけで、もう少しスパイスがあった方がいいと思います。
自我の殻に籠った事がある人に、そしてそこから出た事で受ける恩恵の、プラスについて、そしてマイナスについても考えた事がある人に、オススメします。