ただ、軍関係者がほとんどの映画なので、主人公であるイ・テシン(演じているのはチョン・ウソン)のモデルは張泰玩(Wikipedia情報ですけれど)と役名、俳優、モデルとなった実在の人物という3つを覚えないと行けなくて、観ている間は正直、主人公、敵役チョン・ドゥグァンくらいしか判別が難しかったです。
僅か一昼夜の出来事なんですけれど、その間に、いかに主導権争い、二転三転があったのか?を見せてくれます。
とても緊張感があり、いわゆるクーデターとも言えるし、革命とも言えるんですけれど、そこに軍の存在があると、非常に内戦めいた感覚になりやすい状況だと言えます。しかも、シビリアンコントロールがあまり効いているとは思えず、声の大きい人、なんなら同じ志を持つ仲間の中でも、特に声の大きい人の意見、まぁはっきり言えば傲慢さに勝てない人の弱さが描かれています。
度胸といえば聞こえが良いかも知れませんけれど、未来が分かる事はありませんので、何が起こるかワカラナイ中、声の大きい人、威圧的になれる人間の怖さを感じる2時間ちょっとです。
そして軍という事は、上官の命令で他者の命や行動を制限させられる能力に長けた組織。自らに権力があるのが当然と思いたくなる事も多いと思います。
この後に起こるのが光州事件で、これは「タクシー運転手 約束は海を越えて」とか「ペパーミント・キャンデー」とかで描かれている訳ですね・・・
もう少し韓国の近現代史を調べてみたくなりました。
韓国の近現代史を知りたい方にオススメします。