リドリー・スコット監督 20世紀フォックス
映画「エイリアン」の前日譚、ということやりドリー・スコット監督作品ということで観てきました。特に監督インタビューによるとIMAX3Dで観て欲しいとのことなので、またもやユナイテッド・シネマとしまえんでIMAX3Dで観てきました。
2089年、世界の接点の無い古代文明にどうしてか認められるある記号というかパターン化されたものは、実は星座を表しており、その地点こそ人類にとっての何か大きな意味があるのではないか?と考えていた考古学者であるエリザベス・ショウ(ノオミ・ラパス)とチャーリー・ホロウェイは、巨大企業ウェイランドの調査船に乗り込み、星図に示された星の調査に、宇宙船プロメテウスに乗り込み・・・というのが冒頭です。
この映画はストーリィを追うのも重要だと思いますけれど、どちらかといえば映像を楽しむエンターテイメントホラー作品といえるのではないでしょうか?細かい謎や、え?という部分も多く、辻褄が合わないように見受けられる部分もあるにはあるんですが、何より映像を楽しむ作品であるに間違いないと感じました。特にIMAX3Dというスクリーンで3Dで観ると、本当に『ある空間』の中にいるように感じられます。映像技術の素晴らしさは特筆に値すると思いますし、観に行くなら是非IMAX3Dをオススメ致します、多分DVDではこういう体験は出来ないと思いますし。びっくりさせられるような映像についての仕掛けが随所に散りばめられていて、素晴らしかったです。クリアーで焦点の合いすぎるくらいの映像美がこれでもか、といろいろ繰り広げられます。
で、役者さんもかなり頑張っていらっしゃいますし、特にヒロインのショウを演じているノオミ・ラパスさんと、アンドロイド役のマイケル・ファスベンダーは凄みのある演技だったと思います、頑張ってます、とても。そして美術も素晴らしく、まさにSFモノとしての洗練した美術を見せてくれます。そして、当然ながらホラー表現としての新しさもあったと思います、胎内のアレは本当に怖い。
というように非常に新しくも洗練されたものがあり、楽しめたのですが、しかし残念な感じもあります。それはストーリィと根源的問いに重要性を感じるか?という問題だと思います。2089年に有人コールドスリープ宇宙飛行を一企業が行うことの難しさを全部カットしてしまうやり方はある意味上手いかも知れませんが、人類の起源についてそれほどの根源的な渇望を感じ得なかったです。なんとなく漠然とですがキリスト教の特にプロテスタント的な強迫観念に近い何かを感じさせます。
それと、どうしても解せないのが宇宙服の頭部のフード問題です。科学者がそんな事しないよね、どう考えても。
映画「エイリアン」が面白かった方に、最新映像に興味のある方オススメ致します。
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