ライアン・ジョンソン監督 ギャガ
SFの傑作との噂を聞いた事、何よりジョセフ・ゴードン=レヴィット主演!ということで観に行きました。タイムトラベルSFサスペンスアクションとも言うべきものであり、ネタバレを避けるために言えないんですが、かなり面白かったです!
2044年のアメリカ。ジョー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は未来から送られてくる人物を殺す稼業に手を染めている殺し屋です。組織の一員であり、未来から送られてくる人物を有無を言わさず転送された瞬間に撃つことでアッパーな生活を送っています。30年後の未来ではタイムトラベルが可能になっているのですが、管理が厳しく、タイムトラベルを行うのは犯罪組織だけであり、尚且つ未来の世界では単純に人を抹殺することが極度に管理された社会であるので難しいことから、過去へと送り込むことで殺人を行っています。そんな組織に属するジョーたちは自らをルーパーと呼んでいます・・・というのが冒頭です。
シリアスなタイムトラベル、ループモノとして非常に新しい切り口、斬新なスタイル、そして見事な結末という意味で個人的には大満足の映画でした。もちろんジョセフ・ゴードン=レヴィットの演技も最高でしたし、ポール・ダノ(の主演作「ルビー・スパークス」の感想はこちら)も出演しているとは知らなかったので嬉しい驚きでした。
ガジェットも近未来にふさわしく、しかしただの近未来ではないわざと古臭い部分を都市の外に残しつつ、ノスタルジーさえ感じさせる世界観の作りこみが素晴らしいです。観客に分からせる様々な設定の見せ方が説明のための説明ではなく、物語の進行上不自然でない理解のさせ方で、ココも上手いと思いました。また、新たな軸として現在の自分対過去の自分という枠組みを作ったのも新鮮な驚きです。いろいろ制約があるところを、かえって上手くサスペンスフルに演出するのは良かったです、ある意味ミスリードな演出も許容範囲内だと思います。
ループモノの新たなマイルストーン的作品が「LOOPER」だと思いました。見せ方の演出と編集は非常に面白いと感じました。
SF作品が好きな方、近未来モノ(あまりに突拍子も無く遠い未来ではない、ある程度現実と地続き感ある未来モノ。私は大好きです)が好きな方にオススメ致します。
[…] 監督の前作「ルーパー」(の感想は こちら )は楽しく観ましたし、まぁこれはジョセフ・ゴードン=レヴィットが出演しているだけで楽しくなってしまった部分もありますけど、でも […]