井の頭歯科

「ジャズ大名」を見ました

2015年7月10日 (金) 09:02

「ジャズ大名」を見ました

岡本 喜八監督     松竹
岡本 喜八監督作品とタイトルで見たかったんですが、DVDレンタルが全然されていないので、最近知り合った友人に借りました、ありがとう!マニアックな人はいろいろ持ってますね。
1867年、アメリカでは南北戦争が終わって奴隷解放が行われたのですが、まだ差別があり、祖先の土地アフリカに帰ろうとする4人の黒人(という言葉は差別的に現在では感じられるでしょうけれどこの映画の中では差別的な意味では使われていないのでこの言葉を使います)が祖先の土地アフリカを目指すのですが、舟が遭難して日本にたどり着き・・・というのが冒頭です。
この冒頭のアメリカの場面を吹き替えで行っているんですが、これが凄い訛りで面白いです。つい英語の発音ですとですます調で聞いてしまいますが、英語の方言だっていろいろ凄いと思いますし、映画的な表現として上手いです。音楽も雅楽をBGMに使っていて、ものすごい異化効果を生んでいると思います。
原作が筒井康隆さんですから、当然ですが上手い作りになっていますし、映画にすることでさらにバカバカしく(←もちろん良い意味で!)面白く楽しめます。単純に笑える、という王道のエンターテイメントで。
まず殿様役を古屋一行さんが演じられているのですが、正直私はこの人は古い方の名探偵金田一としてしか認識してないです。なので、とてもさっぱりした殿様役が新鮮で良かったです。好奇心にあふれ、部下をある程度信用しつつ、基本ノンポリシー。楽しいかどうか?が基本的な考えるラインなので、その辺も笑えます。
次いで世話役を財津一郎が演じているんですが、どこかピントが外れてはいるけど真面目な性格の、本人はいたって真面目だけどそれを見ていると笑える、というズラす笑いで良かったです。その他本田博太郎のバカっぽい英語を話す演技も良かったですし、演者はその他かなり有名人がいろいろ出ていて面白いですね。
そして主役は何と言っても音楽のような気がします。曲名が調べても分からないのがもどかしいのですが耳に残る曲です。
音楽が好きな方に、オススメ致します。

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