本の雑誌に連載されていた吉野朔実劇場の最終巻が出ました・・・
何とも残念です。ストーリィ漫画も、短編も、エッセイ漫画も面白い方でした。
最新刊の本の雑誌が追悼号なのですが、アシスタントだった方々の座談会でその人となりを聞くに、実生活でも漫画に出てくるようなスタイルのある生活をなされていたんだな、と分かりました。
たくさんの名言を残された方ですし、ここまでセリフにセンスがある漫画家さんもそうは居ないと思います、私の数少ない読書歴の中でも。
お気に入りの作品はたくさんありますが中でも「恋愛的瞬間」と「瞳子」は別格に好きな作品です。
好きな銘文もいっぱいありますが、でももしかしたら、私と同じで面倒な人なのかも知れません、ずっといろいろ考えてしまう。
人との距離の計り方というのは難しい。 肉親ならば、なおさらのこと。 瞳子
でも好きなものが同じより、嫌いなものが同じほうがいいような気がするんだ。 瞳子
世間の常識が正しいかどうかは問題じゃないのよ 自分の正義と常識の折り合いを どうつけてゆくかなのよ 少年は荒野をめざす
恋愛は、あらゆる抵抗に打ち勝つ相思相愛の力。友情は、相思相愛でありながら、抵抗によって達成出来ない疑似恋愛関係。 恋愛的瞬間
悪い? 私はかっこつけて生きてるわよ スタイルのない人生なんてクズよ ぼくだけが知っている
プレゼントって暴力だから ぼくだけが知っている
たくさんの本も読まれている方ですし、1度だけ、詩人の穂村 弘さんの対談サイン会をパルコブックセンターで行ったときに、その対談相手として生で見る事、喋っている所を見る事が出来ました。
たたずまいが、笑顔が、綺麗な方でした!
吉野 朔実さんの読書仲間というか飲み仲間の会話や出来事が漫画として描かれていた吉野朔実劇場の最新刊で最終巻、この人の読書の仲間、アシスタントさん、精神科医・春日 武彦先生、詩人・穂村弘さん、京都専門家(?)で作家の入江 敦彦さんなど、近くで聞いてみたかったなぁ。
友人関係にもそのセンスが表れるなんて本当に凄い。
ご冥福をお祈りする気持ちに、まだなれないでいる。
コメントを残す