吉祥寺には漫画家さんがたくさん住んでいらっしゃいます。漫画的表現は世界の何処ででもあると思いますが、日本はとても進んでいる地域のひとつであると思いますし、盛んな国のひとつだと思います。
そんな漫画についてのある規制の動き、ちょっと気になってます。
東京都で今改正されようとしている「青少年健全育成条例改正案」はいわゆる漫画規制について、です。私はここでその答弁を見ました。
正直いろいろな部分で違和感があるのですが、1番気になったのは、違法な行為を漫画でみることで違法行為に対する抵抗感が少なくなり、違法行為を実行する青少年が出てくる、という懸念をしているのですが、それは科学的に立証されているのでしょうか?私は全然知りません。もし、その懸念なり現状があるなら、そのデータを(統計学的に検証できる)提示して欲しいですね。漫画に限らず、映画でも、小説でも、舞台芸術でも、違法行為を繰り返していますが、何故漫画だけを規制の対象にするのか理解出来ません。
今の日本での現状を私は把握できていませんが、そんなに違法行為が繰り返された危険な現状なのでしょうか?個人的には青少年の違法行為が繰り返されているという実感は無いですね。もし危険な違法行為がこの条例で規制されるほど危惧されているのであるならば、漫画だけに絞って検討すること自体が無意味ですし、そういう危惧そのもを煽っているのだとすれば、そこになんらかの恣意的意図を感じさせます。私個人は違法行為は確実に減少傾向にある(詳しくは「少年の『罪と罰』論」宮崎 哲弥、藤井 誠二著にデータとしてまとめられています)と思いますが。
それにこれは以前の「非実在青少年」の騒動の時も感じたのですが、年齢制限を設ける(漫画の登場人物に対して)ということ自体がまず滑稽なのですが、その判断を誰が行うのか?ということですよね。基本的にその判断は受け手である読者が自分で判断するものでありましょうし、それ以外はありえません。何歳であるか?ということを考えて漫画なり小説なり、映画なり、舞台を見ている人もいないと思いますし。それをある機関なり団体が認定する、ということ自体がもう滑稽です。
また、最後の方で、ぼそっとつぶやくように、青少年健全育成審議会の運用に関して、「委員の方々が改正の主旨をふまえた判断ができるようにすることが重要であります。委員の方々のご意見を伺いながら、諮問図書の事前配布の検討も含め、審議に必要な時間が確保するようにしてまいります。」となっていますけど、それってこの委員を選定する段階で既に恣意的な状況なのではないか?と。朝青龍の時の問題と似ていますけれど、横綱の品格を問う人の品格も問われるわけで、普通判断を問う人はさらに自身を律していただけないと困るわけで、その選定を都が行うのであるならば、恣意的な判断が出る、ということだと思います。
それにしても本当に「官僚的」答弁ですね、よく聞き、よく考えると、青少年健全育成委員の意見は聞くけど、施行にどの程度反映させるのか分からないですし、審議に充分な時間を取れるように努力した結果取れませんでした、という場合の責任の所在も分からないようになってます。さすがですね。
出来れば 常識的判断 を持つ都議会議員が多数を占める都議会であることを望みます。
写真は吉祥寺駅北口のイルミネーションです、綺麗ですね!
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