井の頭歯科

「マロ―ボン家の掟」を見ました

2019年11月27日 (水) 09:08

セルヒオ・G・サンチェス監督      キノフィルムズ

2019年見逃し後追い作品 その5

なんだか結構評判がイイ、ホラーだけどホラーじゃない、という噂を聞いて、手に取りました。2019年公開映画ですとやはり前半のモノは既にDVDになっているんですね、今年も1年が早い。

母親と4人の子供である長男のジャック20歳前くらいの青年、長女ジェーン15歳くらい?、次男ビリー16歳くらい、三男サム8歳くらいは、母親の生家である人里離れた屋敷に引っ越してきます。しかし母親は病に倒れ、長男ジャックが21歳になるまで、誰も屋敷を離れず、自分が亡くなった事を隠して生活するように言い残して世を去ります。隠遁生活を続ける4人には、隣家といってもかなり離れた所に住むジャックと同年代の女性アリーと親しくなり・・・というのが冒頭です。

ホラー作品とも言えますし、サスペンスモノとも言えますし、淡い家族恋愛モノとも言える不思議な作品です。かなり衝撃的な出来事とも言えるこの映画の肝の部分を、どう捉えるか?で評価が分かれそうな作品です。

次男のビリーくんを「ストレンジャー・シングス」(の感想は こちら )のジョナサンが演じているのと、隣家のアリーを「ウィッチ」ロバート・エガース監督作品のアニャ・テイラー=ジョイが演じているのを知っているくらいでほとんどの方が観た事が無い俳優の方でしたが、演技は良かったです。

とある場面からいきなり話しが飛ぶのですが、こういう形にする、という事は、と身構えてしまう感じはあろうかと思いますし、そうしなければ出来ない話しでもあるんですけれど、個人的な感想として、もう少し上手く出来たんじゃないかな?と思っています。事実を知る瞬間のカタストロフィの為には、細心の注意を払う必要があって、その注意が、どこか抜けていると感じました。

その最大のポイントは、自らが文章にしているのにも関わらず、その事実を忘れている、という事です。

もう少し気を利かせた何かを挟まないと、ちょっと厳しいです。同じような事として思い出されるのが「灼熱の魂」(の感想は こちら )です。都合良く〇〇という部分を気が付かなければ、大変エモーショナルな瞬間が訪れると思いますけれど、気が付いてしまうと醒めてしまいますね・・・

エモーショナルな映画が好きな方に、オススメ致します。

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