イ・ハン監督 ロッテ
2020年見逃し後追い作品 その4
「レインマン」+法廷劇モノです。
自宅で動画を楽しむ少女が、物音に気付いて窓の外を見てしまいます。その時、ある事件の唯一の目撃者になってしまい・・・というのが冒頭です。
弁護士役の方の演技はとても良かったように感じます、結構難しい役どころですし、葛藤を描いています。いろいろ説明しないのが良かった。
また目撃者になる少女の演技も、かなり難しいですが、ある程度の説得力があります。
完全に説明しない部分も、割合分かりやすい描写で想像させてくれますし、ウェルメイドな作品だと思います。
中でも面白い設定だな、と思ったのが、弁護士と検事が薄いバディ関係になるのが新鮮でした。これは今までに見た事が無い関係性だと思います、利害関係は相反しているのに、どちらにも相手に教える事がある上に、利他性を持たせる、いい関係だと思います。
少々不満だったのが、あまりに主人公にとっての都合で観客にも分からせていく感じ、でしょうか。依頼人の過去や家族構成は調べておいた方が良いと思います。
で、レインマンのダスティ・ホフマンの時も思いましたけれど、果たしてこれが自閉症の方やサヴァン症候群の方にどう映るのか?は気になります。私は自閉症スペクトラムについて詳しくないので、言及は避けますけれど、どうしても病気の特徴や特性を映画の脚本に対して都合よく扱っていないか?が気になった次第です。しかし、映画としては良い出来だと思います。
レインマンや法廷劇が好きな方にオススメ致します。
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