エスキル・フォクト監督
原題「De uskyldige/The Innocents」無垢なる という感じでしょうか?
団地に引っ越してきたイーダ(恐らく6~8歳)と姉アナ(13歳くらい?ローティーン)と両親の4人暮らしです。しかしアナは自閉症な為に、両親はアナに関心があり、イーダはかなりほっとかれているように見えます。しかし、この団地でイーダは友達が出来て・・・というのが冒頭です。
ネタバレ無しの感想ですが、大友克洋著の漫画「童夢」とジョッシュ・トランク監督の「クロニクル」について知っている人にはネタバレになってしまう部分はありますが、その点は含んでくださいませ。
とにかく、大友克洋著「童夢」が元ネタ、と監督であるエスキル・フォクトさんもおっしゃっているようなので、ネタバレにはならないと思いますが、必要以上に、「童夢」です。原作とい言えるレベル、は言い過ぎですけれど、あまりに多くの影響下にある作品で間違いないです。
また、ジョッシュ・トランク監督作品「クロニクル」とも近い作品です。
おおよそ、私たち日本人で漫画を読む人であれば、想定内の世界なのですが、実際に、リアルに、実写映画にされた事が無かったので、ある意味既視感さえありましたが、良かったです。
それに漫画的表現方法と、やはり実写的映画表現方法は違うわけで、そう言う意味でも良かった。
出来れば、壁の描写のアレがあれば・・・とは思いました・・・ここまでやるなら、アレは観たかった。
それと、ベンは絶対に許せないし、猫原理主義者には大変にキツい場面がありますのでご注意を・・・というか、マジでベンには同じ目に会ってからにして欲しかった。いや、同じ目に何度も合わせないと辻褄が合わない。ベンを許す事は出来ないし、するつもりもない。許せん。
あの表現を、鍋の蓋で表現するの、凄く良かったです。
結局、男子が・・・
正直、もう少しコンパクトに出来たんでは無いか?と思ってしまいました。必要な部分をもっとソリッドに繋げても面白かったんじゃないでしょうか?でも基本的には大満足です。
イーダ役のおでこの広さに、私は少しイジワル(とは言え結構な事靴にやってますよね?)を感じましたし、無垢だからこそエスカレートや自分の感情をコントロールしない恐ろしさはあると思う、イーダにも。
逆にアナには好感を持ちましたし、いろいろ時間がかかるんですけれど、そこがイイ。声の出し方とか繰り返す動作とか、本当に上手いと思いました。
もっと大人びて感じたのが、アイシャで、彼女が最も精神的に大人に見えた。この子がギャップがあり非常に演技、それも目の演技含めて良かったし、最も上手い。
漫画「童夢」と映画「クロニクル」が好きな方に、オススメ致します。
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