アキ・カウリスマキ監督 ユーロスペース シネマカリテ
2024年公開映画/2024年に観た映画 目標 36/100です。 現在は0/3
アキ・カウリスマキ監督の新作ですし、好きな監督ですし、映画好きな友人さんの2023年の3位!という事で新宿に足を運びました。
いつもの、アキ・カウリスマキ節が炸裂!です。で、これが好きじゃない人には理解しにくい作品かも知れません。が、今作は今まで以上に『映画』への何かがそこかしこに溢れている作品。もっと言うと今までだったらそこまであからさまにはしなかった監督が、それでも、という感覚があります。
恐らく、ロシアのウクライナ侵攻に関わる危機感が本作の根本にあると思いますし、作品の中で素直にその事に触れています。
小津監督が大好き、ブレッソンも大好き、というアキ・カウリスマキ監督ですから、何をかいわんや、なのですが、もういろいろと目配せが凄いですね。
最も私はブレッソン監督作品は最近初めて1作観れただけなのですが、よく考えると、昨年の個人的2位カード・カウンターの監督ポール・シュレイダーも大好きな監督に挙げていましたし、何と言っても巨匠の域まで達している監督たちですから、これはマンネリズムと言うよりも、私は洗練された、と捉えています。確かに、似ているし、いつも同じに見えるでしょうけれど、でも、よく見ると細部に洗練さを感じます。
そして、人間って何でも出来る、とか、いつでもやり直せるとか、何歳からでも学びなおせる、とか言う欺瞞とまでは言わないけれど、大上段から正論めいた、信じて方が楽な結論をかざす事、多いと思いますし、そういうシュチエーションであれば許されるとも思いますが、基本的には、そんな事は無いです。
ダメなものはダメだし、取り返しのつかない事は、取り返しがつかないし、自己肯定感は得られても、何も変わらない自分がいるだけだと思います。
それでも、マンネリズムと言われようとも、洗練され、その時のベストを尽くしていると感じます。
でも、どうしても、私はウディ・アレン監督作品は、ダメなんですよね・・・特に本人が出てくる奴・・・相当にキモチワルイと感じてしまうのです・・・だって自分の脚本で自分の演出で、なわけで、なんか恐ろしいです。
あ、あと犬もちゃんといつも通りです。
今回は大胆にも、とあるゾンビ映画が使われているのですが、これ見逃してた、観た方が良いかも。
それと音楽が、ホント意表を突く感じでイイですね。
アキ・カウリスマキ監督作品が好きな人にオススメ致します。
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