井の頭歯科

「異国日記」を見ました

2024年8月9日 (金) 08:43

瀬田なつき監督     東京テアトル     新宿テアトル
2024年公開映画/2024年に観た映画  目標 36/100です。 現在は21/75
ヤマシタトモコ先生の原作漫画「違国日記」の実写映画化作品です。瀬田監督、初めて観る監督です。ヤマシタトモコ先生の原作、最初の方を読んでいますし、続きが気になるのですが、なかなか集められなくて、知らぬ間に完結していました。だから観たかったのと、今年観た作品の「正欲」の新垣さんの演技が良かったので。何と言っても今作の主人公の1人である高代槇生、というキャラクターが好きなので足を運びました。
朝(早瀬憩)は中学3年ですが、両親を交通事故で亡くしてしまいます。母の妹である高代槇生(新垣結衣)とはほぼ初対面ですが、両親の葬式で・・・というのが冒頭です。
これは思ったよりも良かったです。まず新垣さんの造形がちゃんと槇生に見えます。大変個人主義的な女性なんですけれど、それを自覚を持って、真面目に生きているのですが、基本不器用です。このアンバランスな部分が魅力だと思うのですが、それが十二分に体現されていると思います。
ただ、漫画原作を最後まで読んでいないので、どういう事なのか?映画的解釈なのか?は不明ですが、これは朝の物語になっていると感じました。だからこそ映画的になっている、とも言えます。
恐らく、年齢的にも性格的にも、まず普通に現代日本で生活していると、そうは遭わないであろう2名の人物が生活を共にして、関係性を育む話し、と思えばそうは違わないと思います。タイトルも違国日記ですし。
しかし、特に槇生のキャラクターに筋が通っていて、大変好ましく思いますし、大人として良いとも思います。ちょっと金井美恵子先生に、見えなくもない性格だと思います。非常に好感持ちました。
で、それを演じている新垣さんの立ち振る舞い、が特に良かったです。恐らく演義だと思うんですけれど、やや外向きに足を出して歩く様、別に蟹股なわけではなく、意志の強さを感じさせる足運び、アレは凄く良かった。逆に、確かにコミュニケーション障害的な振る舞いは理解出来るけれど、ちょっとカワイイに寄せすぎな感覚もあるけれど、とにかく造形が良かった。そして調べたら星野源の奥さん、有名な人でしたよ。でも映画ではあんまり観た事が無かった。若いカワイイのではなく、何歳か分からないけど35歳くらいで良い年を取りつつ今までの選択してきた結果を造形でも表現出来てる感じがイイです。これは長澤まさみさんとは別ベクトルでイイ役者さんだと思いました。
朝はなんでも吸収できるタイプですが、その関係性の移ろいを、非常に上手く描けていると思います。成長期の眩しさもあり、悪くないです。
僅か1年くらいを描いた作品なんですけれど、原作を読んでみたくなりました。
ヤマシタトモコ先生作品が好きな方にオススメ致します。

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