井の頭歯科

「A子さんの恋人」を読みました

2024年9月10日 (火) 09:14
近藤聡乃著     KADOKAWAコミック
ラジオでオススメされていたので手に取りました。私は昔阿佐ヶ谷在住だったので、より親近感を持ちましたし、中央線の中で住みたい街では個人的№1です。
新しい少女漫画だと思いました。
少女漫画に詳しくないのですが『普通の少女が、自分でも自覚していない魅力を、複数のタイプの違う異性に見いだされる。ときめきが大切』な話しと認識しています。最近はBLという分野もありますし、異性とは限らない世界に突入している感もあります。
これが少年漫画だと、めちゃ単純に『努力、友情、勝利』なわけです。最も、少女漫画の対象年齢、少年漫画愛好家の年齢など、どんどんカテゴライズする意味は失われてきていますけれど。
で、その新しいタイプなんだと思いました。29歳の女性を少女と呼ぶのか?という問題もあるかと思いますが、それを言ったらどんなに年齢を重ねたおじいさんでも少年の心があるように、女性にも少女玉のような少女性の凝縮された何かがあると思います。少女玉っていう表現始めたの誰でしたっけ?森茉莉でしたっけ?佐野洋子でしたっけ?玉も魂だったかもですけれど。まぁ男性は年齢を重ねたからと言って成熟するか?の確率はとても低くて、それだけ馬鹿でいられる社会なんですけれど、女性は多分そうはいかない社会なので、今も変わりつつあるけれど、まだ全然でしょうし、出来れば男性も成長しないとイタイ目に会うように成熟して欲しいとは思います。
A子さんには日本には縁の切れなかった懐に入るのが上手いA太郎がいて、アメリカには懐が深いA君がいる状態で、これは自主的に選ぶのであれば答えは決まっているのでしょうけれど、そこをディティールで補強してどちらに転ぶかワカラナイ状況にするところが上手いです。絵は高野文子先生の「るきさん」を考えていただければ間違いないです。
周囲の人間も、硬めのK子さん、やわめのU子さん、典型的なよくいるI子さん、とキャラクターがいろいろ分かれていて面白いです。
しかもセリフもかなり洗練されています。地域的に、阿佐ヶ谷、千駄木、谷中、上野辺りに興味や住まいがあった方に、オススメします。

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