井の頭歯科

「フリードキン・アンカット」を観ました Friedkin Uncut

2024年12月17日 (火) 09:13

フランチェスコ・ツィッペル監督     QUOIATFilms     U-NEXT
2024年公開映画/2024年に観た映画  目標 36/100です。 現在は49/127
エクソシスト、恐怖の報酬(Sorcerer)を撮ったウィリアム・フリードキン監督へのインタビューと、周囲の人や共演者、同業者の話しもまとめたドキュメンタリー作品です。
エクソシストを観たのはかなり前ですけれど、覚えていますし、まぁ小学生の頃だったので、怖い、で終わってたと思いますけれど、恐怖の報酬は、その前のアンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督作品と見比べても、私はマジック・リアリズムの感じられるフリードキン監督作品の方が好きです。そしてこの前に観たクルージングもそうだったのですが、とにかく物議を醸しだす監督に見えると思います。ですが本質的にはとても真面目な監督、真摯に映画に向き合ってる監督だと感じます。
そんな監督のドキュメンタリー作品なので見て見たのですが、まぁフリードキン語録がまさにパンチラインの連続で凄いです。
なので感想よりも、気になった言葉を抜き出して記録しておきます。
(エクソシストを作った時)20世紀にカトリック協会で悪魔祓いをした例はアメリカ国内では2件しか無かった
(エクソシストの子役のオーディションで)あなたはしたことが無いの?この一言で私はこの子に決めた
当時テレビ制作の学校なんか無かった 現場が学校だ 私が同世代の監督と一線を画しているのはそこだ
21歳の時に「市民ケーン」を観て映画監督になりたいと思った 200回以上観ているが何度見ても発見がある
「人民対ポール・クランプ」はドキュメンタリーとしての出来はよくないが1人の男の命を救った なんて強いメディアなのかと感じた
ドキュメンタリーの手法でフィクションを撮れる
(映画「フレンチ・コネクション」について ロイ・シャイダーが演じた刑事のモデル)ソニー・グロッソがまだ生きてるから電話して聞いてみると言い 1961年当時の事件をどのくらい再現しているか?と 95%は現実だ、と答えるに違いない
準備が出来たらカメラを回す リハーサルはしない リハーサルは臆病者とバカの為のモノだ
(ある撮影現場で)カメラマンが慌てて「ちょっと待って」車の車体の部分にカメラマンや撮影スタッフが映ってしまっているんだ だからどうしたんだ?撮影にカメラを使ってるのは誰でも知ってる だから車の車体にカメラが映ってたとしても誰も驚かない
私は完璧な映画など求めていない 自然な演技が欲しいんだ
俳優も監督も職業だ 芸術家だなどと抜かすバカがいるが頭がイカレてる
仕事をこなした先に芸術が生まれるかも知れないが 芸術家と呼べる人は少ない
フェリーニ、アントニオーニ、クルーゾーは芸術家だ フィリッツ・ラング、チャップリン、バスター・キートンは芸術家だ
私自身は芸術家だと思っていない そんな事を思ったら終わりだね
プロフェッショナルに徹してただ努力する事だけが大事だ
(映画「恐怖の報酬」について)リメイクだと思っていない 「ハムレット」は1601年に書かれて以来5000万回以上上演されたはずだ そのどのバージョンもリメイクではない
ハリウッドはこの一言で表現できる 成功すると多くの父が現れ、失敗すると孤児になる
最高のチェイスを撮った監督はバスター・キートンだ バスター・キートンに匹敵する人物は誰もいない 「キートンの大列車追跡」を観れば分かる
アメリカ最高の監督はキャサリン・ビグロー監督だと思う今のアメリカでは1番だ 若い世代で良いのはデイミアン・チャゼルだ
現実が映画にとって1番重要だとは思わない 現実を超えた作品を撮れる監督には敬意を感じる
映画のコンペティションなんて信じない だからどんな映画祭であれコンペ部門には出品しない 私に言わせればコンペティションは悪いジョークだ コンペなどと言うモノは宣伝に使われているだけだ
評価など主観に過ぎない
もちろん、コッポラやタランティーノの言葉も凄いんですけれど、本人フリードキンのインパクトの強さ、ちょっと凄すぎる。
フリードキンのファンの方にオススメします。
私もヤラレマシタ。サイコー。

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